証券会社のチーフストラテジストの著者が、外国人投資家が日本の会社を見るときのポイントを7つに大別している。副題として、「会社の株価を上げる7つの戦略」とあるように、大口投資家である外国人投資家が好む戦略ごとに章立てされている。
その章立ては、以下の通り。
2006年1月アーカイブ
著者は、エクゼクティブサーチ(ヘッドハンティング)やコンサルタントを生業にしている。
文中で、「辞めても平気な人」として、エクゼクティブサーチは以下の点を重視していると言う。
著者らは、様々な"デッドラインを守りきった"プロジェクトを調査し、興味深い5つのプロジェクトをケースとして取り上げた。それぞれのプロジェクトを「プロジェクトX」のように小説仕立てで述べると共に、プロジェクトで納期を守るためのキーとなった項目をおのおの10個程度導き出している。そして、それらをチェックリストとしてまとめている(洋書によく見られる手法だ)。
cnetによると、Google Analyticsの補完として、パートナーと提携して分析サービスを提供する。
Googleは、Zaaz(本社:ワシントン州シアトル)と提携し、自社で提供中の無償分析サービスでは物足りない広告主に対し、さらに充実したサポート、コンサルティング、トレーニングなどを有料で提供していくことになった。
ドコモが、Windows MobileをOSとするFOMA PDAを発売する。製造元はHTCだそうだ。
cnetの記事では、「初のPDA端末」「初のHTC製端末」を強調しているが、ケータイWatchでは、「初のメーカブランド」としても取り上げている。
「ユビキタス時代の」と銘打っているが、それに特化しているというわけではない。一般的な起業の方法(事業の探し方、自身のスキルの積み方等)が主であり、「ネットの活用」「NPOやコミュニティビジネス」という、現代的な内容がやや盛り込まれている。著者も前書きで書かれているように、大学の講義用の教科書(入門編)として良いのだろう。
明日は誰のものか -Seeing What's Next 第3章の続き。
4章は、「非マーケット要因はイノベーションにどのように影響するか」。1章で触れた、政府の干渉等がどのように影響を及ぼすかについて言及している。なお、「干渉があるからイノベーションに悪影響を及ぼしている」という一義的な見方ではない。
ニコンのフィルムカメラ撤退(一部機種除く)に続き、コニカミノルタがカメラとフィルム事業から撤退する。ニコンは「デジタルカメラに資源を集中するためにフィルムカメラを撤退」だが、コニカミノルタは、すべてのカメラ事業から撤退する。クレイトン・クリステンセン氏の破壊の考え方に照らすと、彼らの事業判断は何を意味するのか。
米国政府の各機関が旅行者データベースを共有するそうだ(cnetの記事)。
asahi.comによると、USENが、携帯電話に音楽番組を無料配信する事業「どこでもUSEN」を始めたそうだ(どこでもUSENのサイトは、こちら)。
着うたのビジネスの競合かとおもいきや、そうではない。
明日は誰のものか -Seeing What's Next 第2章の続き。
3章は、「戦略的な判断-どれが重要な判断なのかを見極める」と題し、「では、イノベーションのジレンマにはまってしまっている、われわれ既存企業は何をすべきか?」について、クリステンセンが答えています。
「NLPの進化版コミュニケーション・スキルが、リーダーシップとチーム育成に協力に効く」というト書き付き。amazon.co.jpに掲載されている目次を本エントリの最後に引用した。
クリステンセンは、「RPVの項目で差異が生まれないときの戦いで、雌雄を決する項目について研究した本」として、以下を引用している。
- Larry Bossidy and Ram Charan,Execution:The Diciplineof Getting Things Done(New York: Crown Business, 2002) (L.ボシディ、R.チャラン、C.バーク『経営は「実行」』日本経済新聞社、2003年)
- James C. Collins and Jerry l. Porras,Build to Last(New York: HarperBusiness, 1994) (J.C.コリンズ、J.I.ポラス『ビジョナリーカンパニー』日経BP社、1995年)
- James C. Collins,Good to Great(New York: HarperBusiness, 2001) (J.C.コリンズ『ビジョナリーカンパニー2』日経BP社、2001年)
- William Joyce, Nitin Nohria and Bruce Roberson,What (Really) Works(New York:HarperBusiness,2003) (W.ジョイス、N.ノーリア、B.ロバーソン『ビジネスを成功に導く「4+2」の公式』ソフトバンクパブリッシング、2003年)
- Steven C. Wheelwright and Kim B. Clark,Revolutionizing Product Development: Quantum Leaps in Speed,Efficenciy and Quality(New York: Free Press, 1992)
明日は誰のものか 第1章のエントリの続き。
第2章「競争のための戦い-競争相手の実力を見きわめる方法」では、クレイテンセンの「RPV理論(Resource,Process,Value)」に基づき、相手の実力を見きわめ、戦いの結末を予測する。
洋書を読んでいて、辞書を引きたくなる場合がある。PCが近くにあればキー入力をしてもいいのだが、移動時などは不可能だ。携帯のカメラで英単語を写して、それの和訳を表示してくれる端末がないかと探してみた。
携帯の契約数が9017万件に達したとの報道があった。日本の人口(1.3億人弱)の70%程度である。一人で複数の契約をしている場合もあるので一概には言えないが、物心がついている年齢の半数以上は携帯を契約している勘定だ。契約件数の上では成熟してしまったように見える携帯電話は、どのような成長を遂げるのだろうか。
クレイトン・クリステンセンの、「イノベーションのジレンマ」「イノベーションへの解」に続く著書。次に何が起きるかを見通す為に、著者が提案する各種イノベーションの理論を適用可能であることを示す本。
第一部は、著者が提唱する理論の復習と、その適用の仕方について述べる。第二部では、理論の適用先について、教育、航空(運輸)、半導体、通信、ヘルスケア、および国家について述べる(いずれも、著者がコンサルテーションを行った業界だろうと推察する)。
まず、第一部の第1章「変化のシグナル- ビジネスチャンスはどこにあるのか」を読んでの感想は、「大変難解だな」。第1章は、過去の2冊の著書の復習のはずだが、それにしても難しい。訳者が変わったせいか。時間があれば、積んだままとなっている原著に目を通してみたいと思う。
プランニングのスキル面ばかりを重視するあまり、マインド=心、愛 がこもっていない企画(もどき)が多い、と著者は言う。本書は、プランニング・マインドについての本である。
企画を立てるには、
- 準備(生む)
- 実行(する)
- 育てる
- まとめる
- 売る
- 仕舞(のこす)
著者は、UFJ総研のコンサルタントである、東條氏、五十嵐氏。短い例題・演習を取り入れており、まじめに読めば戦略思考の考え方が身に付きやすい。
本書では、戦略思考に必要な力として、5つを挙げている。それらは、
- 情報収集力:戦略の礎となるネタを収集するチカラ
- 構造分析力:物事の相互作用を分析するチカラ
- 予測力:将来を見通すチカラ
- 代替案策定力:戦略の可能性を広げるチカラ
- 意志決定力:最終決断を下せるチカラ
である。そして、戦略思考のプロセスは、上記の順に進むべきと説いている。
原題は「What Really Works : The 4+2 formula for sustained business success」。
著者らは、「エバーグリーンプロジェクト」として、各種企業を比較し、成功のための必須要件を見つけようとした。
「エクセレントカンパニー」が成功者から学ぶべき成功の秘訣を、「ビジョナリーカンパニー」が成功者と失敗者を比較して成功の秘訣を、それぞれ見出そうとしている。が、本書の著者は、勝ち型企業と負け型企業の比較に加えて、上昇型企業と下降型企業にも注目している。
副題は「走りながら考える新経営戦略」。べリングポイントのディレクターである著者が、アメリカの農場を舞台にして物語風にまとめている。
各章の後に解説があるが、日本の企業をコンサルしている著者ならではの気づきに納得した。
あけましておめでとうございます。皆様、健やかにお過ごしのことと思います。
今年もよろしくお願い致します。
さて、昨年を振り返り、今年の目標を掲げてみたいと思います。