2006年5月アーカイブ

ここ数週間の間で、提携がアナウンスされたり、新機種が発表されたりと何かと話題の絶えない携帯業界。今日も、「定額で音楽聞き放題 ドコモ、夏発売の携帯で」という記事がありました。
ナンバーポータビリティに向けて各社が競争を激化しているという話もありますが、市場が飽和してきていることが、より大きな要因になっていると思います。

こんなときは、自社の既存の強み(コアコンピタンス)はさておき、今後成長する領域(コア)と、パイの食い合いで効率化が求められる領域(コンテクスト)に分けて考えると良いかもしれません(「ライフサイクルイノベーション」の受け売り)。


ということで、主にcnetから3社のニュースを抜き出し、各社の戦略を大胆にまとめてみました。

昨日のエントリで書いたように、「ASCIIのみのコメントはJunkにするプラグイン」を導入した。
一定の効果はあったが、まだスパムコメントは来る。それらをよく見てみると、殆どASCII文字で構成されているものの、一部にわざとASCII以外の文字を入れている。
残念ながら、これらはMTBanASCIIでは防ぎきれない。別の対策を考えてみよう。

MT3.17からMT3.2に変更して、しばらくは標準添付のSpamLookupで殆どのSpamを防いでくれていました。が、最近SpamLookupをかいくぐって来るSpamが増えてきたので、対策をすることにしました。

SpamLookupで対処できていないコメントは、現在のところ、ACSII文字のみのコメントです(日本語のSpamは、SpamLookupで対処できています)。そのため、MT3.17の頃に使わせていただいていたMTBanASCIIを使わせていただくことにしました。MT3.1系用のMTBanASCIIに比べて、

Junk Filter API を使うことにより、Ban したコメントやトラックバックが Junk フォルダに入るようになるため、間違って Ban されたものを、自動削除処理される一定期間内に気づけば Despam することができますし、また Junk したという情報をほかのフィルタ (SpamLookup の Link Memory など)で連携して使うことができます。

ということですので、とても便利になりました。

今後、ASCII文字のみのコメントは「迷惑コメント」となりますのでご注意ください。気がつけば復活させるかもしれませんが、「迷惑コメント」は殆ど見ていないので捨てられる可能性が高いです。

cnetの記事で、SHARPのインターネットAQUOSを始めて知った。ノーマークだった。これは、入り口を押さえるという「ポータル(玄関)」戦略の最右翼になる気がする。

今後、ネットと家電が融合すると、TVの「ファーストクリックコンテンツ」(一番容易にアクセスできる情報)の位置を確保することは非常に意味がある。なぜなら、未だPCを触っていない、初心者の新規顧客を獲得できる可能性が非常に高いからだ。そのため、コンテンツホルダ各社は、「TVリモコンのキー(12個)に1つのサイトが割り当てられるという『お好みチャンネル』機能」への配置を狙うだろう(同様な競争が、過去、PCのデスクトップ上で起こった)。既に、GYAO,ショップチャンネル、カブドットコム証券などが配置されているように見える(シャープのサイトの画像から)。

ソフトバンクモバイル(ボーダフォン)と、ヤフーの間で、アカウント(顧客管理ID)の連携を始める(ソースはフジサンケイビジネスアイ)。

 通常、ヤフーモバイルでメールをみる場合などは、IDとパスワードを入力してログインする必要がある。
 顧客管理IDが連携すれば、ヤフー側で携帯電話利用者とヤフーIDの所有者を一致させるため、ソフトバンクモバイル利用者はログインや決済のたびにIDやパスワードを入力する操作を簡略化できる。

まずは、Yahooへの自動ログインから実現させるようだ。そして、課金システム等も統一させていくのであろう。ゆくゆくはYahoo!が持つアカウントアグリゲーション機能(Moneylook)と組み合わせて、都度のログインやパスワードの入力無しにショッピングの支払をしたりすることも可能とするに違いない。

原題は"Dream Marchants and Howboys". Howboysってどういう意味でしょう?
バーガーキングの元CEOだった著者から見た、変わっている10名のCEOの物語。10名とは、ベネトン、ダイソン(掃除機で有名)、デル、ボディーショップ、ウォルトディズニー、AOL、ヴァージングループ、アップルコンピュータ、サウスウェスト航空、スターバックスコーヒー。名前を記さなくても思い浮かぶ人も多い。いずれも、自分の夢をしっかり持ち、お客さんが喜ぶビジネスを進めてきた。その結果として、素晴らしいブランドを築いている。

IBMの元会長の著者が、中学生を想定して「仕事とは何か」をわかりやすく記した本。語り口調でかかれていて、また活字も大きいため、すらすらと読めます。
構成は、著者が入社してからの時系列順のエピソードに触れ、そこから導き出せる「仕事の要(かなめ)」について説いています。エピソード自体は非常に平易のために、中学生が読んでも理解できるでしょう。そして、ごく自然に「だから、これが大切なのですよ」と言われると、すっと飲み込めてしまう。わかりやすい本です。社外取締役等のくだりは、ちょっとわかりにくいかな。

スカイプが、2006年末まで、北米の固定電話・携帯電話への着信を無料にする期間限定キャンペーンを発表した(cnetの記事)。今までは1分0.017ユーロ(SkypeOutの料金表より)。1時間電話しても、150円程度だ。これだけでも激安!なのに、なぜ無料にするのだろうか?

リーダーに必要な心得10か条を、新書サイズ150ページ余りとコンパクトにまとめた本。著者は、「ビジネスを育てる」(書評はこちら)を訳した阪本さん。
10か条のうちの気づいた点をいくつか。

ソフトバンクがAppleと組んで、もしかしたらデュアルフォンを実現するかもしれない、というエントリを書いた後に飛び込んできたニュース。
「グーグルとノキア、共同でWi-Fi端末を提供か--米紙報道」(cnetから)。

前のエントリを書きながら、回線網についてソフトバンクとNTTを比べると

  • ソフトバンクの強み:ADSLと無線LANアクセスポイント(公衆及び自宅)
  • ソフトバンクの弱み:光ケーブル

という関係がある事に気づいた。

NTTが光ネットワークを必要とする「重い」サービス(オンデマンドTVなど)を展開しようとしているのに対し、ソフトバンクは「ユビキタス:どこでも使える」ことを主眼としているのではないか。もちろん、TVに対する需要が依然多いのだが、それは「ワンセグ」などの「放送」で対処するつもりではないか。
光回線で必要となるサービスより、ユビキタスで必要となるサービスを先に普及させて、光回線を持つ競合他社のメリットを消してしまう戦略を採るのではと思う。

前のエントリでは、「ソフトバンクとAppleを始め、今回の一連の携帯会社の発表は、弱点補強の『守り』の提携である」と書いた。が、そうでもないような気がした。

?ドコモは音楽を強化、auはネットを強化、Vodafoneはブランドを強化?

ドコモはマイクロソフトと組んで、Windows Media Technologyを導入。auのLISMOの向こうを張り、PC系のミュージックパワーを携帯に取り込もうとする。

auは、21世紀のデジタル君によると、Googleと提携するとか(ソース:GIGAZINE。但し、詳細は5/18に発表するとしており、内容は不明)。iモードに比べてサイト数が少ないEZwebのてこ入れとして、PCで絶大な力を誇るGoogleと組む。

cnetによると、Vodafone(ソフトバンク)は、Appleと組んでiPod携帯を実現するそうだ(NIKKEI NETにもニュースあり)。auのLISMOに近いモデルを、Appleブランドで一気に実現してしまうのだろう。

土井 哲、高橋 俊介両氏の共著。高橋氏、両氏共にマッキンゼーの出身。現在、高橋氏は慶応大学の教授であり、大前研一氏の教育企業「ビジネスブレークスルー」の講師も務めている。土井氏は、INVENIO社の社長。

本書はプレゼンテーションの内容(論理及びスライド)の構築方法と、プレゼンテーションの実施の2章から成る。前半(といっても80%を占める)を土井氏が、後半を高橋氏が執筆している。

GoogleはAdsenseという強力なツールがある。これは、ホームページを解析して、その内容に即した適切な広告を配信するものだ。だが、広告の内容自体はGoogleが決める。Googleに出稿していない企業の広告は表示されないし、そもそも広告以外は表示されない。
一方、ホームページに関係する本や商品を紹介したいときもあるだろう。例えば、広告について述べている本エントリの場合であれば、「広告の本」についてもエントリ出来れば読者にも役立つし、私自身にもアフィリエイト料が入ってくる。

固定電話と携帯電話、及び無線LANのアクセスポイントを持つフランスのNuefが、トリプルプレイならぬ、「クアドラプルプレイ(電話、放送、インターネットに加えて、携帯電話)」を始めたそうだ(末岡 洋子さんの「欧州の視点」ブログより)。更に、Nuefは公衆無線LANのアクセスポイントも提携により獲得している。これらを利用して、以下のサービスを実現しているらしい。

  • 携帯電話の端末を利用して、無線LANスポット経由での無料電話(Wi-Fiフォンといわれている機能)。
  • 自宅の固定電話にかかってきた電話を、携帯電話の端末を使って取る(FMC[Fixed Mobile convergence]ですね)

これらのほかにも、自分の固定電話と携帯電話間は無料等の特典があるらしい。

サービスを普及させる為にはAPIを公開すべし、というのが「Web2.0」の世界の常識らしい。携帯電話でも同様のアプローチを取ってシェアアップを図ろうとしているのが、Javaベースの携帯ブラウザ「jigブラウザ」なのだろうか。
cnetによると、

ユーザーが自由に機能拡張できるようにするほか、専用のプラグインがダウンロードできるポータルサイトを開設し、ユーザーのカスタマイズを促す。

とのことなので、有志がカスタマイズすることにより使いやすいソフトに仕上げることが出来る。ブラウザ普及の為にFirefoxが採用した作戦と同じだ。

弁護士になって5年で種々の画期的な勝訴をもたらしている著者。本書は、弁護士は言うに及ばず一般社会においても如何に論理力が必要となるか、また論理力があればどれほど有利かについて述べている。
そして、痴漢事件の具体例を通じて、論理力があれば有利に物事を運ぶことを実証している。また、論理力と共に情報収集及び情報整理力も欠かせない。それらを基に、相手を説得するのではなく納得させて交渉を勝ち取る。

本書では、カタカナ・アルファベット用語(ドメイン、3Cなど)の解説と、ポーターの競争戦略・ランチェスター戦略をさらっと触れ、経営戦略書を書くポイントを述べる。更に、最近話題の経営革新の手法(カンパニー制、ガバナンスなど)を列挙し、各社の実例に照らし合わせる。
著者が提案する戦略手法というよりも、現在の世の中の情報をコンパクトにまとめた本である。各項目を見開き2ページ、かつ右ページは図なので事実上1ページで述べられている。エッセンスを凝縮したといえば聞こえが良いが、ちょっと表面的過ぎるのでは。

Working at Warp Speedが原題。「仕事を2倍速でしましょう」というよりも、「仕事を2倍速にせざるを得なくなったときには、こんなルールを念頭においておくといいですよ」という本。「Warp Speed」はあまり良い意味に使っていないのが面白い。

本書は、「ワープスピード」に陥ってしまった5人のチームが著者のプログラムに参加してきた、という構成をとっている。そして、15分の簡単なゲームを通じて、ワープスピードの渦中にいる自分たちがどういう状態になるのかを眺め、その脱出方法を述べる。

以下、本書から。

以前エントリしたリーダーを育てる会社 つぶす会社の続き。

昨日に続き、事業部長以上の3つの転換点について抜書きする。

以前エントリしたリーダーを育てる会社 つぶす会社の続き。

スキルには6つの転換点があると著者は言う。係長、課長、部長、事業部長、
事業統括役員、経営責任者の、各々の昇格時がその転換点である。以下、最初の3つの転換点について抜書きする。

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