2005年6月アーカイブ

HDDレコーダの普及により、リアルタイムでの視聴時間は微減だが、それを上回るほどの録画再生時間の増加があるそうだ(cnetの記事から)。

視聴者はCMを見たくてテレビを見ているのではない。番組が見たいから見るのだ。番組の内容とCMの内容が近ければCMを見るだろう。だが、現在はある時間帯を一括してスポンサーが受け持つ場合が多い。スポット的な広告もあるとは思うが、番組の内容には関連しない。

cnetにあった記事。

たとえば、以前に釣りのキーワードで検索を行い、釣り関連のウェブサイトにジャンプしているユーザーが「バス」という言葉を検索すると、魚関連の結果が表示される。しかし、検索履歴から音楽への関心がうかがわれる場合は、「バス」というキーワードで検索すると楽器関連の結果が表示される。

検索した人の興味に応じて結果を返してくれるというのは、大変助かる。
でも、できればTPOまでも解釈して欲しい。同じアカウントでも仕事で使う時と趣味に使う時には望む検索結果が異なる。「アクセスしたドメイン名が.comだったら」などの条件を追加すれば、技術的にはできるはずだ。

cnetの記事から。

クライアントのメール読み書きソフトでは、Outlook,Outlook Expressが圧倒的なシェアを占めている。Yahooは、この戦場での戦いを避け、サーバにデータを蓄える、いわゆるwebメールで戦っている。競争相手は主なISP及びポータルサイトだ。

マイクロソフトは、汎用(オープン)ではなく自社独自の(クローズドな)アーキテクチャが文化のため、オープンの動向を過小評価することがある。そして、その反動として激しく動く。インターネットエクスプローラの展開が良い例だろう。

マイクロソフトがRSS2.0を独自拡張してOSで標準サポートすると決めた、と、cnetが報じた。RSSが今後インターネットを変えていく、との判断をしたのだと思う。

セイコーエプソン社長の花岡さんの記事から、メモ。
同氏は、「ビジネス開拓本部」の時に新規事業のものさしを作ったそうだ。
(以下、記事を若干意訳している)

  1. その商品が世の中に出ることによって、顧客の行動や行為が不連続になる商品。電話やテレビが例示されている。
  2. 行為は変わらないが、行動が変わるもの。ウォークマンは、音楽を聞くという行為は変わらないが、行動が変わった。
  3. 行為を飛躍的に改善するもの。パソコンは、従来と同じ行為(文書作成など)をしているが、その生産性を大幅に向上させた。

日経ビズテック 7号は、「『勝手に考える』ソニー再生計画」が第1特集。タイトルはちょっと斜に構えているが、内容は極めて真面目。クレイトン・クリステンセンに始まり、西和彦、常盤文克、成毛真そして山本一郎と、そうそうたるメンバが寄稿している。素晴らしいケーススタディが目の前で展開されているようだ。論旨は各人各様だが、全て論拠が明確であるところが素晴らしい(当然ですよね、このメンバであれば)。

イノベーションについて、極めて良質の情報が集積されているoutlogic.co.jpで、DHBRの1月号の注目記事としてブルーオーシャン戦略が掲載されていた。ざっとDHBR誌を読んだが、「で、私はどうすべきか?」というところまで消化し切れなかった記憶がある。

ビジネスブログが流行っている。サイトの更新概要をpush送信するRSSに広告を載せる、というのは極めて自然な流れだと思う。但し、どのようなブログにどのような広告を載せると適切なのか、は、非常に難しい。有名なGoogleにしても、「なぜ、このページに、この広告が?」と首を傾げたくなるようなのコンテンツネットワークの広告がたくさんある。

ご当地本として、京都に続いて浜松の本を取り上げる。
著者(達;本書は共著である)は、浜松の特長は以下だと述べている。

アドビは、PDFのリーダーを無料にし、PDFの生成側でのビジネスを展開していた。だが、売り切りのビジネス形態のため、顧客から定期的にお金を頂いて事業を成長させる為には、バージョンアップ製品を提供せざるを得なかった。一方、顧客側は、バージョンアップ製品に新たに付加された機能は必要無いが、最新版しか発売していないために、バージョンアップを購入せざるを得ない場合も多かった。
ここに、ローコスト型破壊が生まれる素地があった。

放送局が、コンテンツを明確に分離しながらネット配信を行っている例は種々ある。例えば、
ラジオNIKKEI(旧ラジオたんぱ)が、携帯で聞くインターネットラジヲを試行中である。
但し、同社がPC向けにストリーミングしているページに、

土曜・日曜午前の株式関連番組を含む、上記以外の時間帯はインターネットに露出する権利処理の関係上、ご利用いただけません。あらかじめご了承ください。

とあるように、完全に電波(CATVを含む)とネットを同一のメディアとして見なすのは、例えライブであっても難しいようだ。

ナレッジマネジメントに少し興味を持って、タイトルに惹かれて借りてきた。

本書を読まれている方は、ネットでは既にたくさんいらっしゃる。ユートブレインの北原さんのページ(http://www.utobrain.co.jp/review/2003/101501/)には詳しいレビューが掲載されているし、「We all folow United!:知識社会におけるナレッジマネジメント」では、「知識社会におけるナレッジマネジメント」と題して、ZDNetの飯田さんが書いたGoogleのナレッジ共有の記事から想起された考察がエントリされている。

以上のように、本書については先人たちの記事で十分言及されているので、違った角度から記してみたい。

携帯のフルブラウザの無料版が登場した。cnetには、

同社ではjigブラウザFREEを「jigブラウザのお試し版」と位置付けており、広告を掲載する予定はないという。「まずはjigブラウザFREEを使ってもらい、他社のサービスと比べてもらいたい」(jig.jp)

とある。一口に無料といっても、それを実現するビジネスモデルは、2つに大別される。
  1. 顧客にとって無料だが、別の収入源があって、それ自体でビジネスが成立するモデル

  2. 別製品を販売するための販売促進の位置付けとして、それ自体ではビジネスが成立しないモデル

戦略「論」のアンサンブルである。読者が強い問題意識をもって読まないと、「これもそうだよね」「この主張にも納得できるな」となってしまい、「で、何なの?」というのが残らない。戦略論の学術的背景や学派を概観するのにはよいが、実務で使うには、少し散漫すぎた。深く理解したい主張をを見つけるためのポインタとしての役割を果たす本だろう。

ということで、ぱらぱらめくって、図書館に返却した。

斜め読みした本、というカテゴリを追加した。「借りてきた本」や「買った本」のうち、軽く読んでお蔵入り(もしくは返却)した本を、このカテゴリに入れることにする。

最初は、「プロフェッショナルサービスファーム」。戦略コンサルティングや金融アドバイザーなどのプロフェッショナルなスキルを提供するファーム(会社)についての本である。

Google Sitemap βでは、サイト管理者が更新情報を置くことにより、クロールを容易にする手法のようである。
Googleは、一貫して自ら情報を収集することによりその検索能力を強化していった。今回、サイト管理者の助けを借りることによって、検索の手間を削減しようとしている。がだ、単に手間を削減しているだけには思えない。Push型の情報発信に対して、上手に情報収集する実験をしようとしているのではないか、と思う。いずれ、Push型の情報発信を上手にまとめ上げているRSSアグリゲータを買収して、Pagerankの概念をRSSと融合するのかもしれない。

cnetの、「グーグル、「Sitemaps」のベータ版を公開--インデックスの作成を高速化」を読んだ素朴な感想である。

(目次から、抜粋)
京様式経営とは;
 個性的な経営者
 オープンな企業取引
 モジュール&インタフェース
 独立心・独創性・向上心
 批判精神(クリティカルシンキング)が物まねを拒否
なぜ京都なのか?
 ハイテクと伝統
 アンチ東京、誇り
 「あいまい性」がある
新経営への応用
 元請と下請の関係は、時系列的に1:1から、1:N、N:N、N:1となる。
 京様式企業は、N:1の世界で「下請」として製品展開している。

会社を改革しようとする取り組みは何度も行われたが、うまくいっていない。その原因は、「取り組み」が目的化してしまい、なぜそれを行うかを十分に理解していないまま行うために参加者のモチベーションがあがらないことが挙げられる。社内会議のための資料作りなど、「保険(保身)仕事」を行う現在の企業風土を改め、志のある人間がボトムアップで改革していく必要がある。

GSM携帯の脆弱なセキュリティを、独自の暗号化ソフトで補う製品の記事

cnetの記事によると、「フルブラウザ」という単語がドコモから商標出願されている(出願日:2005年3月22日)。商標は、特許と違って「公知の事実」という考え方がないようだ。即ち、出願時点で使われていたとしても、商標が成立すれば自社で独占的に使用することができる。
商標(ブランド)なので、それ自体を販売するという考えにはなじみにくい、即ち防御的な作用しか働かないのかもしれないが、ある程度コンセンサスが得られている語句を独占する権利を得ようとする行為のはどうかと思う。

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