2006年11月アーカイブ

韓国で、ウェアラブルコンピュータのファッションショーが開催された(cnetの記事から)。ウェアラブルコンピュータというと、CPUやキーボードを体に付け、ヘッドマウントディスプレイで画面を見る、というイメージがあるが、このファッションショーではもっと広い概念で捉えているようだ。例えば、赤ちゃんのオムツにRFIDを搭載し、子供の状態を遠くから把握できるようなショーもあった。
なにより、普通のファッションショーの形態(モデルが通路を歩き回る)で、ウェアラブルコンピュータのコンセプトデモをやってしまうのがすごい。すぐにウェアラブルコンピュータが出来てしまうように感じた。

以前ブログにも書いた「発想する会社」の著者の第二弾。IDEOでの実体験を元にイノベーションを起こす為に必要な才能を10個にまとめています。
今日は、そのうちの6個を列挙するのにとどめますが、折を見て興味深かった項目について書こうと思います。

有名な本だが、まだ読んでいなかった。ある方に紹介いただいて、まず借りて読んでみた。

著者は、企画するためのツールを「考具」と呼んでいる。本書は、「考具」を、

  • 情報を入れる
  • アイデアを広げる
  • 企画に落とし込む
  • スパイスを効かす
に分類して、それぞれ数個を紹介している。

聞いたことがあるツールもあったが、一番「初めてのツール」が多かったのが「アイデアを広げる」領域のツール。手持ちのアイデアをやりくりしたり、それを企画書にまとめることは比較的行っているのだろうが、「アイデアを取り入れる」ことへの注力が少なかったという証拠だろう。「アイデアを広げる」ことを、意識して行っていこうと思う。

シャープが、電子辞書にワンセグを搭載したとの記事が、RBBTODAYに掲載されていた(同社のニュースリリースはこちら)。
とても奇異な組み合わせに見えるが、良く考えられた製品だと思う。理由は2つ。

永六輔さんと30年以上もラジオ番組をやっている遠藤泰子の本。話すよりも聞くのが得意なアナウンサーとして、55個の「聞く」コツを述べている。1個あたり2-3ページなのでさらりと読めてしまう。でも、この手の本は実践が大切。気づいたところからやっていこう。
なお、章立ては4つに分かれていて、それぞれ、

  • 「聞く」は「あなた自身」に効く(tips系が記載)
  • 「聞く」は「人間関係」に効く(より深い会話用のtips)
  • 「聞く」は「ピンチ」に効く(困ったときのtips)
  • 聞くことは話すこと(聞くことが職業である人の紹介)

という名前なのだが、分類の枠組みと目的がちょっと不明確に感じた。

原題は、"Good to great and the social sectors"。その名の通り、Good to Great(これはビジョナリーカンパニー2の原題)を、NPOや行政などの社会活動に適用させるとどうなるか、を記している。
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則に続く第3弾のように見えるが、上記の通り、また本書の冒頭に書いてあるように、ビジョナリーカンパニー2の付録としての位置付けである。著者の過去の2冊を、企業とは違う分野、即ち社会活動に応用するとどうなるかについて記している。

少し前に流行語になった「パラサイト」。本書では、20代ではなく、「ミドル」、即ち40代後半の「パラサイト」の課題を提起している。副題は、「サラリーマン45歳の憂鬱」。


著者は、日本のサラリーマンは45歳を超えると会社に寄生していると指摘する。終身雇用や過去の功労としての退職金や役員のポジションがそれを支えているという。
そして、従来の成長の減速と共に、パラサイトミドルを支えることが出来なくなってきている点を指摘し、社会の多様化の中でパラサイトミドルは道を見出すべきだと言う。

今日は趣向を変えて、昨日執筆した記事の納得感を考えてみた。

「携帯が、将来PC化する」と述べ、その根拠として、
 1.技術的に出来る、2.顧客がそれを望んでいる、3.課題は解決可能
を挙げている。

もうすこしMECE感を出すために、必要十分条件で語ってみるのはどうだろう?

  1. 必要条件 として、
    1. 顧客 だけではなく、
    2. 製造者
    3. 電話会社
    4. ほか関係者(stakeholder)もPC化望んでいる
    が言えればよいだろう。また、
  2. 十分条件 としては、
    1. 技術的に可能 だけでなく、
    2. 法律的にもOK、
    3. コストも見合う
    などを言えばよいのではないか。PEST分析等の枠組みを使っても良いかもしれない

cnetの記事だけでは、上記条件を満足する裏づけが取れないかもしれない。が、それは仮説検証で裏付ければ良いこと。枠組みを決めてしまえば、証拠集めの方向性もみえてくる。

cnetに、台湾FIC、プログラム可能なLinux携帯電話を発表という記事があった。

携帯端末には沢山の機能が乗っているが、ユーザが自由に入れ替えすることは出来ない。一方、PCはユーザの好みで機能を追加することができる。携帯も、PCのように、自由に機能を選択できるようになるのだろうか?

あと3年位すると、携帯電話も、今のPCと同様にBTOや好みのプログラムのインストールなどによって、自由に構成を変えられるようになると思う。

理由は3つ。

「世界で一番大切な『自分コスト』の使い方」という副題がついている。

著者は、マッキンゼーのシニア・エクスパートで最近は各種の政府役員を務めている。マッキンゼー流
の考え方を軽く紹介してから、著者のオリジナルな時間管理術を紹介している。

  1. 第1章「問題は『出口』から考える」では、仮説検証思考の説明や、MECE、インタビューテクニックなどに軽く触れている。いわば、マッキンゼーの共通スキルという内容である。

  2. 第2章「時間管理は『総量管理』から」は、著者の時間への考え方を述べている。キーワードは以下。
    • 「自分コスト」:時給を把握し、計画時に時給に見合うかを考える
    • 「隠しポケットをなくす:締め切りのマージン(余裕)をなくし、かつ必ず締め切りに間に合わせるようにすることで、鮮度高い作業を集中的にできるようにする。

  3. 第3章「スケジュール作りの心得」では、時間管理ののtipsに触れている。興味深い点は以下。
    • 週間スケジュールで概略の作業分担を行い、毎日のスケジュールはそれを時間帯毎の作業に落とし込む。
    • デューリスト(TODO、アクションアイテム)をつくり、かつ消しこむ。
    • スケジュールをカラー化し、自分のイメージに訴える。

    スケジュールを色分けする点は、なるほど、と思います。私はあまり色は使いませんが、学生の頃に他人のカラフルなノートを見ると、とてもわかりやすかった思い出があります。

  4. 第4章「仕事、休み、遊び」は、「人生を良く生きるためのアイデア」というサブタイトルがついているとおり、「なぜ時間管理をするのか?」を考えさせてくれる。以下は、著者らしい指摘項目。
    • 授業参観に行きましょう。ストレートな子供の考え方は、仕事だけでなく人生全般に大きな示唆をしてくれる。
    • 自分にとって、一番大切なものは何?時間管理は優先順位付けと表裏一体であるが、その際に自分の価値観をしっかり持っている必要がある。
    • 空間もコスト。効率よく使うために、何がどこにあって、それはその場所に見合うのかを抑えておく必要がある。デジカメで撮影するのは効果的。


130ページ程度の本なので、さらっと読めてしまう。
本書からのアウトプットは、「行動」がすべて。読むことで満足することなく、それを日々の実践につなげる必要があろう。その意味でも、簡単に読める分量でうれしい。

私もフランクリンの手帳を使って、日毎のTODOや、時間管理を行おうとしている。やはり、時間の使い方の効率を向上させる手法には王道がなく、計画→行動→修正を確実に、地道に行っていく必要があると再認識した。

そろそろ来年の手帳の季節。いろいろな方から手帳を頂く機会があるが、来年もやっぱりフランクリンの1年物を自分で買って使う事になるでしょう。

このブログで取り上げる本は、半数以上が「借りた本」。近くの図書館に大変お世話になっている。

図書館は、ノートPCを持ち込んでキーボードを叩くのも遠慮してしまうほどの静粛さ。そのため、簡単に読めてしまう本でも、ブログで紹介したいときには借り出してきていた。

最近、図書館でインターネットに接続できるサービスが始まった。基本的には情報検索用であり、かつコンテンツフィルターのおかげで関連のないサイトへは接続できない。Webメールも使えない。
だが、このブログは無事接続できたため、紹介したい本のあらすじを「下書き」として入力しておき、自宅でamazon.co.jp(ここも図書館からは接続不可)の紹介リンクの追加等の整形を行ってアップすることを実験的に行ってみた。なかなか快適。問題は、ネット検索端末が少なく、かつ人気なので、あまり使用できないこと。
想定した使い方ではないので仕方が無いが、個人が世の中に存在する情報を検索するフェーズから、個人が情報を発信するようになっていくと、図書館も変わるのかもしれない。
これを、世間ではCGM(consumer generated media)とか、Web2.0と称しているのだろうか??

Foxyproxyに変更

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FirefoxでSwitchProxyToolを使い続けている、と書いたが、Foxyproxyに変更した。なぜか、 addons.mozilla.orgにアクセスしようとするとタイムアウトになってしまったためだ。

Foxyproxyの方が機能豊富なのは良いのだが、「今、どのproxyを使っているのか」の表示が無いのが不便。

ボストンコンサルティンググループ(BCG)のVPである著者が、1998年に執筆した本。
当時は先進的だった(そして、腑に落ちていなかったも知れない)「デコンストラクション」という考え方も、今では問題なく受け入れられる。だからこそ、「デコンストラクション」の考え方を十分理解して、現在検討している業界のプレーヤを整理しようと思って読んだ。

以下、本書及びthikの考えから。

アドビ、モジラにActionScript Virtual Machineのコードを寄贈へという記事があった。
美談だけのように見えるが、企業活動が全てボランティアベースではないはず。では、なぜお金を掛けて作ったものを販売して投資回収をしないのか?

それは、Flash全体で見れば、VM自体では儲ける必要がなく、寄贈したほうが得だ、と判断したからだろう。

  1. まず、今もプレイヤーのVMは無償配布しているので、ソースを公開しても単価は変わらない。また、現収益源であるオーサリング側は、VMのソース公開有無によって単価は変わらない。
  2. オープンソース化して改良製品開発をコミュニティに任せることにより、VMの開発費を下げることが出来る。オーサリング側の開発費は、変わらない。
  3. また、コミュニティという新たなチャネルで普及させることによって、Flash自体を使う人が増え、自社オーサリングツールの販売個数が増える。
という考えだと思う。

言い換えると、
 (収益)=(単価)×(個数)?(原価)
という関係において、

  • 単価:変わらず
  • 個数:増加
  • 原価(開発費):低下

を狙っているのだろう。

Firefoxを2.0に更新してアドオンを入れ替えているが、どうしても使いたいアドオンが1つだけあった。SwitchProxyが、それ。複数のネットワークにつなぐことが多く、複数個のプロキシの設定を簡単に切り替えられる便利なアドオンだが、Firefox2.0には対応していなかった。別のアドオンを探してもよいのだが、SwitchProxyが記憶している設定を控えるを忘れてしまい、他のネットワークにつなげない状態になってしまった。

Movable Type3.3に標準で搭載されているSpamlookupは大変強力で、スパムをほぼ見分けてくれる。だが、最後は目で確認する必要があり、ちょっと手間である。
http://blog.matake.jp/archives/mt32_commentspa.htmlと、
http://blog.matake.jp/archives/mt32_trackbacks.htmlを参考に、英文字だけのコメントとトラックバック(これらが圧倒的に多い)は無条件で拒否するようにした(matakeさん、ありがとうございます)。

もし、投稿が拒否されて問題がありましたら、ご連絡いただければと思います。

愛用のブラウザ「Firefox」を2.0にバージョンアップした。いくつか使えなくなったアドオンがあった。中でも、タグがないURLに、コピー&右クリックで飛んでいく"Plain text to link"がなくなったのは痛かったが、Fetch text URLで代用できた。

Firefox本家のサイトから適切なアドオンを探すのは大変だが、Firefox更新情報 Wiki*のページに助けられた。
このWikiにある、Firefox用の拡張機能をジャンル順に一覧表示しますが、とても便利。ジャンルごとに、拡張機能(アドオン)が簡単な特徴と共にリストアップされている。Fetch text URLも、Plain Text to Linkも、「ページ移動支援」のジャンルに含まれていた。

と言うわけで、無事に以前とほぼ同じ使い方が出来るようになった。

だが、私がFirefox2.0の良さを活かした使い方をしているか、というと、ちょっと疑問(これを「イシューがずれている」とも言う)。

NTTドコモが、「OSやアプリケーションを自由に搭載できる携帯電話機の仕様を策定」と発表した。「OSTI(Open and Secure Terminal Initiative)アーキテクチャ」という名の仕様は、同社のサイトからダウンロード(PDF)できる。

パートナーがIntel、というのはさておき、自由にOS及びアプリを搭載できることは、ユーザ、メーカ及びドコモの三者にメリットをもたらすと考えられる。

ネット資本主義の企業戦略 フィリップ・エバンス/トーマス・S・ウースター著

ボストン・コンサルティング・グループ訳


ある事業の参入戦略を練っていて、「垂直統合」「水平分業」や、「レイヤマスター」などの言葉が気にかかり読み出した本。もう一冊、同じくBCGの内田さんが書いた本は現在読んでいる。

1999年に執筆された。当時であれば先鋭的な分析であったと思うが、今となっては一般化してしまった内容が多い。用語はこなれておらず、ちょっと読みにくいのも難点。
また、現在及び近未来の状況の俯瞰と、そこからいえることを帰納的に述べており、「で、どうしたらいいの?」ということについてはほとんど触れていない。コンサルティングファームが執筆した本に多いパターンであり、後は個別コンサルをしましょう、ということ、だろう。

以下、備忘録代わりに内容をかいつまんで記す(thikの主観が入っていることに留意)。

以前も触れたWiFiシェア事業のFONが、米国でルータの無料配布を行っている(cnetの記事から)。Yahoo!のADSLモデムの街頭配布を思い出すが、それとは大きな違いがある。ネットワーク外部性が大きく働くということである。そのため、自社WiFi拠点を増やすことが、自社サービスの普及に加速度的に貢献することになる。

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