2007年11月アーカイブ

日本経済や金融、社会などの21個のトレンドに対して、各々のキーワードを列挙して解説している。索引は、キーワードを五十音順に並べている。「CAD景気」や「うちエコ」など、あまり聞いたことが無い語句も並んでいた。

論理思考力の強化の必要性については言を待たない。本書では、論理展開の開始点である「前提」について、再点検する必要があることを述べている。

本書は3つの章から構成されている。各章とも、「問題→起点(前提)→解決案」という流れに対して、同じ問題でも前提を変えると解決案が変わることを数個の具体例で示している。

先日読んだビジネス・ロードテスト」は、「業界と市場は違う」と強調している。趣旨は、「類似の売り手の集まりが業界、類似の買い手の集まりが市場」ということだ。
各々の概念を「業界」または「市場」と呼ぶのが最適かどうかは別にして、売り手群と買い手群を区別する必要はあるだろう。
この考えは、アンゾフのマトリクスで用いられる二軸と同じだ。

アンゾフのマトリクスは、それぞれの軸に対して新規か既存かで分割した4象限で考える。しかし、新規だろうが既存だろうが、製品としての魅力を検討する場合には、自社製品の優位性を考える必要がある。すなわち、「他社を押しのけて採用される」為には、他社に比べて優位性を持つ必要がある。USP(Unique Sales Proposition)というbuzzwordが、これに該当するものだろう。
もうひとつの軸である顧客の面では、顧客の購買決定要因が何かを考える必要がある。すなわち、顧客が購買を決める理由は何か、である。この理由を外した商品は、売れない。「KBF(Key Buying Factor)を考える」のは、顧客軸で事業を見たときの鍵を探るためである。

業界軸をUSPを考え、市場軸ではKBFを考え、それらの総合として該当事業のKSFが導かれるのだろう。

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