外国人投資家が買う会社・売る会社 菊地正俊著

| コメント(0) | トラックバック(0)

証券会社のチーフストラテジストの著者が、外国人投資家が日本の会社を見るときのポイントを7つに大別している。副題として、「会社の株価を上げる7つの戦略」とあるように、大口投資家である外国人投資家が好む戦略ごとに章立てされている。
その章立ては、以下の通り。

第1章 外国人投資家の日本株投資の特徴
第2章 戦略1:リストラ?表面的な改革は外国人に見抜かれる
第3章 戦略2:コーポレートガバナンス?米国型か日本型か
第4章 戦略3:配当・資本政策?フリーキャッシュフローをどう使うか
第5章 戦略4:会計?外国人にとってのわかりやすさが重要
第6章 戦略5:少子高齢化対応?外国人が好む規制改革は何か
第7章 戦略6:中国ビジネス?脅威ではなく巨大な市場と捉えよ
第8章 戦略7:技術力?無形資産や新技術への評価が上昇

具体的な企業名は一部記載されているが、それは、「この会社が買われる・売られる」と言う予言ではなく、「この会社は本質的なリストラを行った」など事業と株価の事実に基づく分析を行っている箇所だ。本書は投資に役立つのではなく、株価で評価される会社の価値を高めようとしたときの要点を記載したものである。
本書は2003年に執筆されたもの。今となっては各戦略とも広く浸透したが、当時は画期的な書だったのだろう。


外国人投資家が買う会社・売る会社―会社の株価を上げる7つの戦略
4492521410菊地 正俊

東洋経済新報社 2003-11
売り上げランキング : 144,284

おすすめ平均star
star旬は2004年中か。
star「外人」日本人共通の投資の常識
star株に投資をするなら必読の書!

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://thik.jp/MT-5.2.8/mt-tb.cgi/709

コメントする

このブログ記事について

このページは、thikが2006年1月31日 01:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「辞める人残る人 柳 省三著」です。

次のブログ記事は「減収減益のドコモと、増収増益のKDDI」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。