2005年5月アーカイブ

Yahoo! が、Y! Mindsetをβリリースしたと、ITmediaが報じた。検索した結果を、「購入」と「調査」の1次元の軸に対して検索者が自ら重み付けすることにより、検索の背景を踏まえて最適な表示を行うものである。

著者は、人格を4つのタイプに分けている。ナルシシスト、エロティック、強迫型、マーケティングだ。

4つの人格の特徴 エロティック人格:「エロス」に由来し、他人を助け他人の力になりたいと考える。 社会事業、サービス産業などに多い。官僚・政治家・専門家・アナリストなどには少ない。 強迫型人格:行為の権威(父親的存在、厳格な両親、慣習など)が定めるルールにしたがって生きる。医師、エンジニア、財務専門家、科学者、研究者、職人に多い。

マーケティング的人格:順応性に富み、市場が欲しているものを感じ取ってそれに合わせて動く。大切なのは「正しい」か「間違っている」か、ではなく、「状況にあっている」かどうか、だ。不動産、広報、広告宣伝、イベント帰宅、ベンチャーキャピタル、資金調達、コンサルティング、演技、出版などで才能を発揮する。

リスク管理が重要といわれて久しい。考えられ得るリスクを列挙し、それらの頻度及び推定被害から優先順位を決めて対策するのが王道だ。勿論、想定できないリスク項目もあるが、かなりの部分はリスク対策を準備することが可能だ。

cnetが若干刺激的に取り上げている面もあるが、富士通の今回の発表では2つのリスクに対する策が不十分だったと思う。

超ローカルな「インプット、アウトプット」にも、スパムは来る。そのため、しばらく前からMT-Blacklistというプラグインを使ってコメント及びトラックバックのスパムを防いでいる。これは、Spammerのデータベース(IP,URL,内容など)を持ち、それにマッチしたコメントやトラックバックをSPAMと認定して拒否していくもの。
auto updaterがついており、自動的にデータベースを更新してくれるのが素晴らしい。MT-Blacklistのおかげで、SPAM知らずだ。

ドコモがお財布ケータイで実用性重視、auが音楽ダウンロード。これに対し、ボーダフォンはメールで特徴を出すという。月額840円でメール送受信が使い放題になるプランだそうだ。
機能で差別化するのは提供者の論理である。「顧客は誰か?」という、マーケティングでいの一番に考える項目に照らすと、ボーダフォンの戦略が理解できない。

過激な題だが、中身は、

  • 非現実的な期間の減価償却分が貸借対照表には入っていますよ。貸借対照表で利益を管理すると危険です。キャッシュフローを把握しましょう。その際、税金も忘れずに。
  • 他にも、売れないものが資産に沢山入っています。これを削除して真の利益を見つけましょう。
ということ。これらで正味の利益を把握した後、その処分方法を考える(こちらは省略)。 中小企業向けに、正しく数値を管理することの重要さを説いている本である。ここでは、本論に関係ないが興味を引かれたところとして、「経営計画の立て方」をあげたい。

ヒット商品の多くが「娯楽性」を備えている現在、エンタテインメントの発想を経営に取り入れるべき、と説く。
エンタテインメント発想の肝は「オーディション」「失敗の許容」「マルチユース」である。

丸の内キャリア塾という、日経アドネットが主催する女性のためのキャリアアップセミナーで、「ファンタジーでココロを磨く?ナルニア国の世界に遊ぶ?」と題してファンタジーを取り上げる。

仕事と空想世界という、通常ではありえないような組み合わせ。だが、イノベーションは「ありえなかった」ことから始まる。これらの両極端が融合すると、何が生まれるのだろうか?とてもわくわくする。ただひとつ、このセミナーが女性限定であることだけが残念。どなたか参加されたら(入場無料です!)、ぜひとも内容を教えてください。

ああ、参加したいな。

「ITの専門家はイノベーションに貢献できるか」と題した、日経ビズテック谷島さんの記事が掲載されていた。

プロモーションは、対象とする顧客セグメントに、いかに広く深く浸透させるかが鍵だろう。Wiredに掲載されていた「無用なものを高額で落札する」宣伝戦略は有効という記事は、発想を非常に刺激された。

携帯で普通のHTMLを閲覧する、いわゆるフルブラウザが流行である。Operaを搭載した京ぽんを皮切りに、jigブラウザ等が話題になった。そして、N901isでは、ついに純正でFOMA携帯に搭載されることになった。

以前のエントリに書いた、ITメディアの記事を読んだとき、真っ先に頭に浮かんだのがPentiumの割り算バグだ。
Pentiumの全数交換というインテルでは前代未聞の対策を行い(当時の経緯は、ここに詳しい)、500億円近い損害額を出した。
この教訓は、インテル会長のA.グローブが執筆した「インテル戦略転換」(Only the Paranoid Survive)の冒頭に出てくる。

本書は著者の意見が記してあり、読者に汎用的な解決策を提示しているわけではない。そのため、読者は「何が問題なのか」と、「それをどうすべきか」の両面とも考えなければならない。一方、ある程度の考え方の筋道を示している本もある。例えば、私がお勧め本にしている「イノベーションへの解」「キャズム」などだ。

たまには、まったく違う分野に思いを馳せながら、いろんなことを考えるのも良い。著者も述べているように、日ごろから手入れをしておけば、自然と筍畠に生えてくるものだ。自分が持つ原風景は変わらない。自分の生きてきた年輪を大切にし、仕事、生活に生かしていけば日々楽しく過ごせるだろう。
本書を読んで、そんなことを感じた。

本書の前半を凝縮した文章が、ユニシスの広報誌にありました。

「Intelのハイパースレッディングに深刻な脆弱性」という、ショッキングな記事がIT mediaに掲載された。 一次ソースはここに掲載されている論文(PDF)である。

なかなか良く考えた脆弱性だな、と感心した。アルゴリズムが完全公開されているというオープンソースの特徴と、マルチスレッドを限られた資源で高速に実行するためのハイパースレッド仕組みが見事に合致した脆弱性である。以下、論文を超要約してみた。

Opera 8

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常用しているfirefoxが不安定なのと、Opera8が出たばかりということもあって、メインブラウザをOpera8にしました(典型的なInnovatorですね)。8でウリの音声認識は、日本人にはちょっと難しいですね。英語の発音練習には、良いかもしれない。
ブラウザ本体は、FirefoxよりOperaのほうが「痒いところに手が届く」けど、Firefoxの素晴らしいところはextension。これがあることによって、ユーザが逐次優れた機能を追加していく。レンダリングエンジンとしては甲乙つけがたい(が、どちらも若干IEと違う結果を出すことあり)ので、今後も適宜切り替えて使っていきたい。Opera (というわけで、250リファラーでOpera8のライセンスをくれるそうです)

軽いが、アプリとの互換性は保証しないOS「Eiger」を、マイクロソフトが開発中である、とcnetが報じた。中途半端なOSのように見えるが、2つの点から、MSの顧客繋ぎ止めの重要な役目を負っていると思う。

製品をどのようにお客様に買っていただければよいのか。「キャズム」で分類されている顧客毎、また、各々の顧客も、商談ステージごとに違うはずだ。
と考えいていたら、丁度参考になるページがあった。
AIDMAとキャズムの分類によるポイントと題した、www.crm.co.jpさんのページ。これをもとに、各ステージで必要になる行動を具体化していけば判りやすい。crm.co.jpさん、ありがとうございました。

GoogleやAmazon等のネット企業は、ID等の明示情報と同時に、顧客の検索記録や閲覧記録、購買記録を入手できる。それも、閲覧した時刻や経過時間等、実世界であれば顧客に密着しなければ得られなかったデータもあわせて入手可能である。
これにより、AIDMA(またはその細分化モデル)毎に、詳細なデータの取得が可能となった。これを活かすと、「かゆいところに手が届く」素晴らしい代理人(エージェント)となり得る。

Outlogicなどで話題になっていました。やっと読みました。

The Busienss of Software What every manger,programmer and entrepreneur must know to thrive and survive in good times and bad. の、和訳です。


章立ては、以下のとおり。

第1章 ソフトウェア・ビジネス
第2章 ソフトウェア企業の戦略
第3章 ビジネスとして成功する為の方法
第4章 開発のベスト・プラクティス
第5章 ソフトウェア企業家精神
第6章 スタートアップ10社のケーススタディ
第7章 ソフトウェア・ビジネスの理想と現実

何回かに分けて書いていこうと思います。なお、私は、まさにソフトウェアビジネスを行っており、ある程度の先入観があることを前置きします



第1章 ソフトウェア・ビジネス

日本企業にとっては、ソフトウェアは工場生産品(=しっかりした設計図と、一子相伝の匠の技で創るもの)である。欧州企業はソフトウェアは芸術品または科学として扱う。米国はソフトウェアは事業であり、そこそこのものを爆発的に普及させて大儲けする。

* * * *

若干ステレオタイプ的ではあるが、言いたいことはわかる。また、単に事実を述べているのであり、優劣をつけているわけではない(とは言いながら、米国方式が良い、といっているのはみえみえ)



第2章 ソフトウェア企業の戦略

ソフトウェアの事業は、製品を売るか、サービスを売るかに大別される。ほとんどの企業は双方を提供している。法人向けはサービスに重点をおくことが多い。一方、製品販売は規模の論理が効き易いが、顧客をつなぎとめる策が必要となる。そのため、製品提供企業から、サービス提供企業への移行が起こる。それは、新規顧客の開拓が困難となり既存顧客への深更を計る(垂直型の展開)ためだ。

* * * *
内容は面白いが、やや冗長か。著者の主張を裏付けるために豊富な証拠を引用している。論文では歓迎されるが、実用書としてはもう少し分量を抑えたほうが読みやすい。各章の最後に「まとめ」があるが、それすら更に簡略化できるのではないか。

ハーバードのAMP(Advanced Management Program)。ビジネスのトップガン養成スクールとして知られている(らしい)。9週間で44,000ドルという高額な参加費にもかかわらず、大手企業の経営陣及びその候補が続々と参加している(らしい)。本書は、AMPのエッセンスを抜き出したものである。

第1章 先制攻撃のリーダーシップ
第2章 世界最強組織の作り方
第3章 競争に勝つ戦略と戦術
第4章 SWATチームサービス
第5章 ファイナンスのブラックボックスを開ける

* * * * *

各章は10程度の節に分かれ、AMP参加者へのインタビューとそのエッセンスが列挙されている。ただ、節及び章が散発的であり、体系化されていない。もちろん、インタビューされたAMP参加者にとっては、彼らが登場する節に書かれている点が一番肝心ではあったのだろうが、彼らとはバックグラウンドが異なる読者にしてみれば「なぜそれが(他よりも)重要なのか」がわからない。大体は納得するのだが、「では、自分にとっては、どの点から心掛けて行けばよいのだろうか?」と考えてしまうのだ。

やはり、オーソドックスに、AMPの講義内容や用いられているケーススタディを列挙してもらったほうがうれしかった。

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