冒頭にあるように、本書を読めば1000万円が稼げるわけでもないし、また「1000万円」という数字に深い意味があるわけでもない。
ハイパフォーマーとなるための考え方が書いてある本である。以下、抜粋。
★★★☆☆の最近のブログ記事
「リーダーシップ」の必要性を説いた本は多いが、本書は「スポンサーシップ」が必要と言う。
戦略コンサルファームのベインアンドカンパニーの著者が、コア事業を再構築させるための手法を説いている。原題は「Unstoppable: Finding Hidden Assets To Renew the Core and Fuel Profitable Growth」。趣旨は副題のとおり、「隠れた資産で事業改革する」というものだ。
和訳はベインの日本チームが担当している。山本真司さんの名前がクレジットされているが、彼は以前読んだ「40歳からの仕事術」を著したときはATカーニーのVPだった。コンサル業界は人材流動性が高い。
以下、気付いた点のメモ。
フロイデの会長で、アスキーサムシンググッドの社長など、数々のベンチャーを立ち上げてきた著者が訴える「成功力」とは、「何が何でもやる」という気合とそれを愚直に実行する実行力だ。
「ブレインライティング」による発想法の本。ブレインライティング自体の説明と、それに必要な発想法及び収束法の説明に分かれている。
ブレインライティングは、一言で言うと「筆記版のブレスト」である。6・3・5法とも言われ、「6」人で、1ラウンドに「3」つアイデアを出し、1ラウンドは「5」分間で終了させるものである。3行×6列のシートを6人で回しながら、各マスにアイデアを書いていく。1ラウンドが終わると、前の人が書いた3つのアイデアの下に次のアイデアを3つ書き足していく。
発想型の仮説立案ステップの解説書。手順とtipsが記載されている。仮説検証後の広がりを持たせるために「2軸で4つの仮説を作れ」はユニーク。
B2C用を想定しているが、B2Bでも応用が可能だ。但し、顧客の業務フローや困りごとを想定する必要があるが。
以下、気づいた点を列挙。
著者は、外務省他でインテリジェンス=情報分析に従事した方。なので、実例もフィクションではあるが生々しい。
以下、気づいた点から。
A guide to drawing out ideasの和訳本。著者は絵を使ったファシリテーション会社の創設者であり、「絵ことば」の普及に努めている。そのため、「書く行為」よりも、書く「絵」自体に重点が置かれている。
コンピュータのクリップアート集に掲載されている絵を、自分で書くための技法の紹介である。文中にも種種の絵が掲載されており、かつ書く順序、気をつけるポイントなど、実際に書く時の勘所も丁寧に解説しているのでわかりやすい。
コールドリーディングの第一人者(?)の著者が、コールドリーディングの原理とその手口を説明している。
コールドリーディングとは、何も前提が無い状態から相手の情報を読み取る技術である。自身が情報を提供していると思わせずに情報を入手することにより、あたかも相手のことを知っている(見通している)ようにみせてしまう。これにより、相手が自分を全面的に信頼するようになる。