三菱電機が、自治体向けのシステムを無償提供するそうだ(ITmediaの記事より。三菱電機のニュースリリースには、以下のように書いてある。
製品無償・サービス有償のビジネスモデルにより低価格化を実現OSS(オープンソースソフトウェア)は、IT用語辞典によると、
MTAIS-eLGは、有償でライセンスを供与していた「クライアント・サーバ型総合行政情報システムMETROCS」の特長やノウハウを活かしつつ、総合行政ネットワーク(LGWAN)を通じたWeb対応機能などを強化したOSSです。MTAIS-eLGの提供先は自治体に限定しますが、秘密保持契約の締結を条件として、地元のIT企業にも無償で提供します。ソースコードを公開しますので、カスタマイズが可能です。
当社は、MTAIS-eLGを用いた住民サービスや内部管理業務を自治体が導入する際、導入作業の支援や、カスタマイズ・運用などに必要な支援を、自治体や地元のIT企業に有償サービスとして提供します。このビジネスモデルを利用することで、自治体は電子自治体システムを低価格で実現できます。
ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行なえるようにすること。また、そのようなソフトウェア。とある。誰でも好き勝手にソースコードを変更できるため、良い意味でのチェック機構が働いて優れたソフトが短期間に完成するのがオープンソースの大きな意味だと考える。無償であることは鍵ではないと思う。 今回の自治体向けソフトは、無償ではあるものの秘密保持契約を行った一部のIT企業にのみ公開される。今回の「オープンソース化」により、同社のコンサルやSIによる収入は増加するだろう。実際、それを狙っているとニュースリリースにも記載している。だが、中途半端にソースを公開することにより、版数管理や問い合わせの対応など、本来目指すべきシステムの機能向上による利用者への利便性提供以外での仕事が増えてしまうのではないかと危惧するし、そこで収入を得ることが新たな事業だ、というのは、ちょっと違うような感じがしてならない。
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