ソフトバンクがジャパンネット銀行への資本参加を行う方向で三井住友銀行と交渉に入ったそうだ(cnetの記事)。あおぞら銀行の提携話が破談になったのは2月だった(プレスリリース参照)。なんとしても銀行(というか、決済機能だろう)を手に入れたいのだろう。
cnetの記事には、
JNBは二〇〇〇年に営業を始め、昨年三月期に初めて黒字転換。開業三年後に預金量一兆円を目標にしたが、昨年三月末の預金残高は約二千億円にとどまる。とある。ネット銀行の肝(きも)は決済機能だと仮定すると、目標は預金量ではなく口座間の現金移動に伴う手数料収入額のはず。従来の貸し出しと預金の利ざやで稼ぐ銀行モデルをネット銀行に適用しようと考えたとすると、上記の大手銀行幹部氏の発言のように、「ネット銀行は儲からない」になるのだろう。
大手銀各行が既存顧客にネット上で振り込みサービスなどを始める中で「銀行傘下のネット銀行として収益モデルが描き切れなかった」(大手銀行幹部)と見られているためだ。
物を動かしたり(ショッピング、オークション)、情報を動かしたり(検索、広告、ビデオ配信)することに伴う手間賃としての事業を確立しているヤフーだからこそ、その手間賃を円滑に決済させるネット銀行機能をうまく活かせると思う。この提携話は、win-winになるのではないかなと思う。
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