既存の企業の事業は成功する確率が高い。これらは、生産性向上などによる習熟効果、ブランド(評判、信用)効果、潤沢なキャッシュフロー、規模の効果による優位性、補完的資産(販路等)があることによる。
一方、ベンチャー企業がつけ込むことができる既存企業の弱みもある。いわゆる「イノベーションのジレンマ」である。大企業は、現事業の効率を高める為に、将来への研究開発投資割合はベンチャーよりも低い。また、既存顧客を優先するがために、従来製品の改良につとめ、破壊的な製品は生まれにくい可能性が有る。官僚組織になり、変化から生まれる新しいビジネスチャンスに対応できないかもしれない。
これらから、ベンチャーに有利なビジネスチャンスとは、独立した技術で新しい製品を提供し、製造の規模の効果が有利に働かない場面で生じる可能性が有る。また、開発した技術は使いまわしの効く汎用性の有るものが望ましい。さらには、事業チャンスとして不確実性が高いほうがベンチャーに有利(大企業に不利)である。
プロフェッショナル・アントレプレナー第6章 既存企業の弱みに付け込む
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再度読み返した。やはり、チェックリスト的に使う本だと思う(本自体もそのような体裁... 続きを読む
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