VerisignがMoreoverを買収:情報の囲い込みで、Googleと対抗するのか?

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Verisignが、ニュースアグリゲータのMoreoverを買収した。cnetでは、「RSS関連技術の」という形容詞がついた記事になっている。事実、同社は9月に文脈型広告付きの無料RSSフィードサービスを開始しているために、RSS技術の企業だと思えるのかもしれない。

しかし、Moreoverの肝(コアコンピタンス)は、各社のニュースを集める技術を保有しているということではないか。RSSなり、クロールなりで集めた後の配信技術を保有する企業は各種ある。しかし、精度のよい一次コンテンツを収集することは、Moreoverが先行しているのではと思う。

米Nielsen//NetRatingsが行った調査によると,2004年第2四半期に,米Yahoo!のニュース収集サイト「Yahoo! News」を訪れたユーザー数が,CNN.comやUSAToday.comなどの出版社サイトのそれを上回ったという。
Moreoverは収集したニュースをYahoo!などのポータルに提供している。Googleが、クロールした結果をポータルに提供しているのと同じことだ。 Googleが、「すべての情報を集め、その後自社の技術(Pagerank)で重要度を決める」というアプローチを採っているのに対し、Moreoverは、「品質の良い(と思われる)一次コンテンツを集めてユーザに提供する」手法である。

Googleとは違ったアプローチで顧客の信頼を得て、ポータル化を図って広告等の事業展開をすることが可能となるし、VerisignはMoreoverがポータルとなる潜在力を持つことを評価して買収したのでは、と思う。

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このページは、thikが2005年10月19日 00:17に書いたブログ記事です。

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