チャンピオンを探せ! 梅森浩一著

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外資系企業で1000人を解雇したという著者。「チャンピオン」を探して、実力主義の世界で成功することを説く。
ここでいう「チャンピオン」とは、カタカナでよく用いられる意味ではなく、「(主義、主張の)擁護者」という意味。自分を気遣ってくれる上司を指す。

以下、本書からの抜き書き。

  • スキルはあって、仕事はできて当たり前。でも、それが正しく評価されなければ報われない。『評価』されるためにはチャンピオンが必要。
  • ギブ(結果を出す)アンドテイク(報奨をもらう)の関係を築くことにより、チャンピオンとの信頼関係が強固になる。
  • チャンピオンを見つけるためには、自分の価値観を明確にするとよい。そのためには、「過去からの履歴書」と「弔辞」を書いてみるのがよい。
  • チャンピオンに認めてもらうためには、自分のスキルを高める必要がある。そのためには、
    • 人にものをわからせる力(Educate)
    • 人を動かす力(Influence)
    • 人を元気づける力(Energize)
    の3つを基本スキルとして高めるのがよい。


「チャンピオン」という、新しい概念を提示したのはおもしろい。コーチとも、メンターとも、単なる上司とも違う役割であり、「そういえばこの人がチャンピオン」という人が何人か思いつくはずだ。 ただ、最後に著者がふれているように、まずは「自分のスキルの向上」「向上したスキルを武器に成果を出し続けること」が必要だ。それがあって、初めて成果(および成果を達成する自分)を評価してくれるチャンピオンが出てくる、というものだろう。本書が、ややもすると成果主義を生き抜くためのtipsに見えてしまうのはちょっと残念。

なお、著者のサイトは、こちら→http://www.updownsizing.com/

(追記)日経BPのサイト(ここ)に、著者のコラムが掲載されていた。


チャンピオンを探せ!―実力主義時代の成功法則
4062120607梅森 浩一

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このページは、thikが2005年10月11日 00:33に書いたブログ記事です。

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