外資系企業で1000人を解雇したという著者。「チャンピオン」を探して、実力主義の世界で成功することを説く。
ここでいう「チャンピオン」とは、カタカナでよく用いられる意味ではなく、「(主義、主張の)擁護者」という意味。自分を気遣ってくれる上司を指す。
以下、本書からの抜き書き。
- スキルはあって、仕事はできて当たり前。でも、それが正しく評価されなければ報われない。『評価』されるためにはチャンピオンが必要。
- ギブ(結果を出す)アンドテイク(報奨をもらう)の関係を築くことにより、チャンピオンとの信頼関係が強固になる。
- チャンピオンを見つけるためには、自分の価値観を明確にするとよい。そのためには、「過去からの履歴書」と「弔辞」を書いてみるのがよい。
- チャンピオンに認めてもらうためには、自分のスキルを高める必要がある。そのためには、
- 人にものをわからせる力(Educate)
- 人を動かす力(Influence)
- 人を元気づける力(Energize)
「チャンピオン」という、新しい概念を提示したのはおもしろい。コーチとも、メンターとも、単なる上司とも違う役割であり、「そういえばこの人がチャンピオン」という人が何人か思いつくはずだ。 ただ、最後に著者がふれているように、まずは「自分のスキルの向上」「向上したスキルを武器に成果を出し続けること」が必要だ。それがあって、初めて成果(および成果を達成する自分)を評価してくれるチャンピオンが出てくる、というものだろう。本書が、ややもすると成果主義を生き抜くためのtipsに見えてしまうのはちょっと残念。
なお、著者のサイトは、こちら→http://www.updownsizing.com/。
(追記)日経BPのサイト(ここ)に、著者のコラムが掲載されていた。
チャンピオンを探せ!―実力主義時代の成功法則 | |
梅森 浩一 講談社 2004-02 売り上げランキング : 207,352 Amazonで詳しく見るby G-Tools 関連商品 「査定!」論。 人生を「リセット!」する方法―新しい自分に出会うための本 ボスと上司 「サラリー」論。―給料のしくみと所得倍増の法則 「クビ!」論。 |
コメントする