富裕層という上位セグメントへの新規参入の勝算は?

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cnetに、フェイス、米国で富裕層向け携帯電話キャリア事業へ参入という記事があった。

「お金は、有るところから頂く」が基本と考えて、富裕層を対象に新規事業を始めることが多い。
「野村證券が富裕層向けにラップ口座を始める」という、フジサンケイビジネスアイの記事もあった(フジサンケイビジネスアイもトラックバックができるとは知らなかった)。

クレイトン・クレイテンセンは、「ローエンド」の破壊を提唱した。これは、富裕層(上位顧客)を狙う戦略と全く異なる。ローエンド型破壊が成り立つのは、ローエンドへの新規参入ならば、既存プレーヤが参入しない(既存プレーヤの収益源ではない為)という点であった。フェイスが富裕層向けに、別領域で確保したブランドなど何らかの優位性があるのならば参入の勝算はあると思うが、寡聞にして知らず、厳しいのではないか。既存のキャリアが、自社の「美味しい顧客」である富裕層への新規参入を黙ってみているとは思えない。競争になれば、ブランドを持っている既存キャリアが優位である。そのため、新規参入には厳しい道が待っていると思う。


一方、野村證券(既存市場でのガリバー)が富裕層に向かうのは理解できる。ローエンドの薄利市場では自社の事業体を回すことができず(イノベーションのジレンマ)、より高い顧客へ向かうのは理に適っている(但し、長期的に見れば衰退の道をたどる、というのが「イノベーションのジレンマ」が言うところ)。

と書いていたら、野村がネット金融に参入らしい(読売新聞)。うーん。

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野村證券は、複数の投資信託の組み合わせで顧客から預かった資産を一任運用する「ファンド・ラップ」と呼ばれる新型の富裕層向け資産運用サービスを10月10日から... 続きを読む

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このページは、thikが2005年9月29日 01:56に書いたブログ記事です。

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