垂直統合の分解は自然の流れ

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「Hanover Cafe - Business News Blog」「ボーダフォンはMVNO(仮想移動体サービス事業者)で対抗」のエントリで、

相対的(対ドコモ、KDDI)に総合力で弱いボーダフォンは新規参入者が見えてきたことから、MVNO提供者としての道を選び、水平分業の移行において既存事業者という先行者利益を享受し、新規参入者に対抗するという戦略と思われます。

と書いている。

弱者のVodafoneが携帯キャリアのルールを変えて、イノベーションを起こそうとしている、とも言える。強者は、決済系との組み合わせや音楽との組み合わせなど、垂直統合を更に強化してユーザ囲い込みを始めている。どちらが生き残るのだろうか?

この勝負は、「上得意客にとって、携帯電話(及び付属するサービス)がコモディティか?」による。

携帯の基本機能である通話やメールは、すっかり当たり前のもの(コモディティ)であることは明白だ。ナンバーポータビリティが来年から始まると、通話とメールしか使っていない顧客はキャリア変えをすることが容易に想像できる。一方、「着うた」や「おさいふケータイ」を使っている顧客は、それらサービスがコモディティではない為、キャリア変更はしないだろう。
上得意客がビジネスユースだと仮定すると、通話がメインだろうから、携帯はコモディティであるとみなすだろう。即ち、条件が叶えば、キャリア変更を行う。そのため、Vodafoneに勝機が出る。

但し、水平分業の道を選ぶと、独占しない限りは利益は非常に少ない。そこまでVodafoneが耐えられるかどうか。もしかしたら、ドコモもAUも、キャリアとしての道を捨てて、決済代行やコンテンツ供給の手数料ビジネスとして生き残るのかもしれない。

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このページは、thikが2005年7月29日 00:03に書いたブログ記事です。

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