日経ビズテック 5号が発行された。相変わらず豊富な執筆陣である(詳細は、こちらを参照ください)。今号は、2つの特集がメインだ。
1つ目は、「トヨタ式の効用と弊害」と題して、製造面と開発面からトヨタ式を分析している。製造面では、トヨタの生産方式への盲信に警鐘を鳴らしている。ベンチマークは、表面だけ真似てもうまくいかない。また、仮に周到に解析したとしても、それはある時点での結果である。ベンチマーク先も常に進化しているため、意味がない。
開発面では、プリウスを切り口にして、トヨタでのチームの組み方や商品の考え方を述べている。ビズテックは記事ごとに著者が異なるが、一橋大学の野中先生(イノベーションの本質で著名な方です)の「知の創造」の切り口からトヨタを分析した記事や、平野日出木の将来予測の記事が面白い。平野さん、キャズム理論やコモディティ化に伴って利益の源泉が移動するクリステンセン理論などを踏まえて執筆しているのが目に浮かびました。
クリステンセン繋がりでは、他にもUFJベンチャー基金の松井さんの分析も具体的で面白かった。
2つ目の特集は、「技術覇権の構造」だが、これはまた別のエントリで。
追伸
ブログ向けのネタとしては、切込隊長blogで有名な山本さんが「"ものづくり"を台無しにする大手メーカの迷走」を寄稿している。「ちゃんとソフト作れよな」というのが趣旨。
日経ビズテックNo.005?MOT (Management Of Technology) を極める技術経営戦略誌 日経BPムック-日経bizTech 日経ビズテック
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