なぜ、賢い人が集まると愚かな組織ができるのか

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原題は、The Power of Minds at Work Organizational Intellingence in Action。邦題は、著者(カール・アルブレヒト)の法則「聡明な人々が集まると、得てして愚かな組織が出来上がる」から採ったのだろう。

組織は個人から構成されているが、個人の総和とはまったく違う知性・行動を示す。著者は、組織のIQを「Organizational Intelligence」とし、OIの尺度を7つに分類した。それらは以下のとおり。

  1. わかりやすいビジョン
  2. 全員を結ぶ一体感
  3. 変わろうとする意志
  4. 仕事への情熱
  5. 足並みのそろった組織
  6. 知識を広める仕組み
  7. 「結果を出す」という心構え

著者、言いたい放題です。たとえば、「マネジメント論の流行に流されるな」の節では、MBO、多角化、M&A、行動科学、ISO9000など(ちょっと脈絡が無いですね)を例示して
単に流行に乗るだけではNOと言い、ストックホルム-シカゴ線やホノルル-オークランド-シドニー線(っていわれれば明白です)のアテンダントの対応から愚かな組織の具体行動を明らかにしている。目新しさは無いのですが、まとまっていて読み物としては面白い本です。

また、OIの各尺度のチェックリストがありました。面白かったので、明日のエントリで抜き出します。

愚かな組織の法則―なぜ賢い人が集まって愚かな組織ができるのか?
カール・アルブレヒト 有賀 裕子

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おまけ 著者はNormal Fに乗って、某社のmillion milerらしいです。でも、「そういう上得意客は、それなりの待遇をされるべき」という発想が、やはり米国の発想なのかなと思いました。(悪)平等とか、遠慮とかという発想は、(よきにつけ、あしきにつけ)日本人独特のように思います。ちなみに、私が同じ仕打ちを同社から受けたら、著者と同じことをしていたでしょう。

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このページは、thikが2005年2月 8日 23:50に書いたブログ記事です。

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