cnetの記事から。
検索といえば、GoogleやY!STやa9と思っていたのですが、IBMも自社でやっていました。
「Serrano」という開発コード名で呼ばれるこの製品は、人工知能やデータマイニングなどの技術を利用して、企業内にある個々のドキュメントの意味付けを行う。ということらしい。
GoogleのPagerankは、第三者からの「リンク」というボランティア行為を元に、「誰かが引用しているページは素晴らしい」という考え方に基づいて重要性を判断している。良識ある学者が集う学術界での論文に対する優劣の基準を流用した形だ。「悪い人は、いない」という考えで成り立っている(成り立っていた、という過去形か?)インターネットに、非常にマッチした考え方だ。
一方、IBMのSerranoは、「中身を見て、欲しいものかどうかを判断する」という、王道の方式(ヒネリがない、ともいう)。企業という、ある意味人を信じていない組織のネットワークに適した検索方法だろう。もちろん、企業規模であれば意味検索などが実用的に行える、という理由もあるだろうし、企業内の情報にはハイパーリンクに相当する明示的な相関が無いからかもしれない。
「フューチャー・オブ・ワーク」(この本のことは、また書きます)は、「変容する組織」というテーマで、「組織は、情報伝達コストの低下により、集中化された階層性から民主制、マーケットに向かう」と述べている。もしそうだとすると、構成人の良識を信じる組織になり、情報の共有もIBM型ではなくGoogle型に向かうように思われる。
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