3週連続の大会の第1弾として、2016年6月26日に、北海道で開催された「第31回サロマ湖100kmウルトラマラソン」に、千葉県から参加しました。とても楽しかった大会と旅でした。長い旅行記と走行記が出来上がりました。
前日:下見
羽田を7時の飛行機で出発。2時間で女満別空港に到着した。
歓迎ムード、でも雨
女満別空港の荷物エリアは、サロマ湖ウルトラマラソンの歓迎ムード。テンションが上がるが、外は雨だった。午前中は曇りの予報だったのに。
空港の出口にあるワンズレンタカーでホンダのモビリオスパイクを借りる。車中泊を覚悟して、荷室が広いモビリオスパイクを指名。
メルヘンの丘めまんべつの道の駅で、その場で揚げてくれるポテトフライを食べる。美味しい!
女満別は、「でっかいどう、ほっかいどう」(古い!)のイメージにぴったり合う場所だ。
網走から常呂は、距離の割には近い
網走市街から、常呂のゴールへ向かう。信号が無く、快適な道だった。
おおよそ30分程度で常呂に到着。
ということは、明日、常呂を午前3時に出発するスタート行きのバスに乗るには、2時に網走の宿を出れば良さそうだ。
ワッカの下見
ワッカネイチャーセンターの駐車場へ。雨で人は少ない。コースに行ってみようかと思うが、雨で止める。明日のお楽しみ、としておこう。
ホタテまんじゅうを頂いた。気温が低いので、暖かい食べ物がちょうどいい。
サロマ湖道の駅も、にぎやか
サロマ湖の道の駅で昼食。カレーを食べる。
観光バスに乗ったウルトラマラソンのツアー客が食事中。「ランナーですか?」と聞かれて「はい」と答えると、応援の割り箸をもらった。道の駅も歓迎ムードで一杯だ。
結構なアップダウンがあるな
もう少し進んで、SLがある計呂地交通公園でUターン。ここは泊まれるようだ。「楽天トラベル」などでは全く出てこなかったが、意外と宿泊場所はあるかもしれない。
車で走ってみると、結構アップダウンが有ることが判った。本番は、登りは歩くかな。
サロマ湖展望台は、霧の中
サロマ湖が見渡せると書いてあった、幌岩山の先にあるサロマ湖展望台に向かう。途中はダート。最後は展望台まで200m位の登り。霧で何も見えない。
宿は激安の一人部屋
網走に戻り、民宿ランプにチェックイン。車中泊を覚悟していたが、一週間前に予約できた。2300円と格安で、12畳の離れを独り占め。
夕食と朝食を確保しないといけない。雨が降っているし、宿の近くには食事処が無さそうなので、車で出かける。
ファットボーイでライス食べ放題の夕食
網走駅を越えて、駒場ショッピングセンターの「ファットボーイ」という地元のお店で、夕食ライスとサラダ、カレー、味噌汁とスープ、そして果物が食べ放題。もちろん、ハンバーグも食べた。お腹いっぱい。
宿には明日の参加者が
宿の前には車が3台停まっていた。皆、サロマ湖参加者だろうか。
既に7時。早々に寝る。石油ファンヒーターを付けないと寒い。つけっぱなしで寝ようかとも思ったが、酸欠になるのも嫌なので、止めた。
当日:スタートまで
翌朝は1時に起床。長袖Skins+Tシャツ、CW-Xロングタイツ+ランパンという、いつものウェアに着替える。
気温は10度!?
ランニングのウェアの上に、ウインドブレーカー上下を着こむ。気温は10度位か。TVは、「朝」ではなく「夜」の延長、と言う感じ。
おにぎりを3つ食べて出発。既に宿の駐車場には他の車は無い。出遅れたか。
ランナーの車が一杯!
道に出て驚いた。午前2時というのに、延々とヘッドライトが湧別方面に連なっている。同志がこんなに沢山居るとは驚き。
追い越しもできず、回りと同じペースで進む。結局30分ちょっとで会場に到着。これだけ車があっても、十分な容量の駐車場だった。
レンタカーだし、どこに止めたかわからなくなりそうなので、回りの写真を撮っておいた(が、役に立たなかった)。
スタート会場行きのバス待ち
スタート会場に向かうバスを待つ長い列に並ぶ。殆どがツアーで直接スタート会場に乗り込むと思っていたし、当日朝の時間を確保するために、スタート地点に車を置くのがメジャーだと思っていた。こんなにバスに乗る人が居るとは。
続けざまにバスが来て、発車していく。バスにも当たり外れがあり、運良くシートが柔らかい観光バスに乗れた。車内でおにぎりを1個食べる。
会場に到着、真っ先にトイレ
ウトウトしていると、スタート会場に到着。4時前だった。既に明るく、回りは沢山の人。
バスを下りてすぐのトイレに並ぶ。意外と空いており、待ち時間は15分程度だった。
今にも降り出しそうだが、なんとかセーフ
室内のゲートボール場で、ウインドブレーカーを脱いで準備をする。雨は上がっているが、ポンチョはリュックに入れた。スタート20分前に荷物を預ける。
いよいよ本番
前はサロマンブルーと陸連登録者のエリア。後ろの一般の部のエリアに並ぶ。5時前なのに、応援がすごい。
10分ほど待ち、5時にスタート。スタートロスは2分くらいか。
まずは市街地を一周:10kmまで
最初は湧別の市街地を一周する。応援も多い。ちょうどスタートに戻ってきた辺りで、雨が降り出す。スタートの時に降らなかっただけ、良しとしよう。
サロマ湖の折り返しに向かって:20kmまで
トップとすれ違う。スピードが別次元だ。
男女別に分かれているトイレを見つけて、1回めのトイレ。ここには給水もあった。
車が通れる道が終わり、そろそろ折り返しかと思うが、ここからが長い。雨の中、淡々と走る。やっと折り返し地点が見えた。
折り返すと20km。10km毎にラップを計測しているようだ。
少しの登り:30kmまで
来た道を戻る。
既に反対方向は最終ランナーが通過している。行きの給水所のボランティアを乗せたバスが走っていった。高校生と思うが、雨の中朝早くからありがたい。
コースはずっと平坦かと思っていたが、20m程度のアップダウンは有る。坂を歩いて登ると、30km地点。応援が多かった。
国道沿いを常呂へ:40kmまで
左手の先の方に、ランナーが見える。風景が広いので、距離感がつかめない。
国道に合流するところで、応援をもらった。ありがとうございます。
国道、といっても、それほど交通量は多くなく、また車も避けて走ってくれるので、それほど心配は要らない。
芭露を通過して、関門。左折して海岸沿いを走る。42.195km地点にモニュメントがあるという話だったが、見当たらなかった。
アップダウンが始まる:50kmまで
国道に復帰して、しばらくするむと、昨日車で行った計呂地交通公園に到着。ここはエイドになっている。トイレも借りて、再出発する。
この辺りから、アップダウンが増えてくる。登りは無理せず歩く。
休憩して、リフレッシュ:60kmまで
50kmを過ぎると、彼方に荷物をドロップした54km地点のルートイングランディアサロマ湖に到着。今年度は休業とのことで、敷地の駐車場を目一杯使ってエイドステーションになっている。
雨を避ける場所は、樹の下の椅子。腰を降ろすと、足の疲れを感じる。
雨で、靴が濡れている。靴下を脱ぐと、右足裏がふやけていた。予備の靴下として使い古したCW-Xの5本指ソックス、そして予備の靴として以前ウルトラマラソンで使っていたBrooksのTrance8を持っていた。
古いのでクッション性は劣るが、乾いている。これからも雨が降り続くので、すぐに濡れてしまうだろう。どうしようかと考える。
結局、靴と靴下を替えた。また、手袋も替えた。
20分以上滞在した後、出発。いきなりの登り坂となり、歩く。その後も、登り坂は歩くパターンが続く。
空腹、でも私設エイドに助けられた:70kmまで
国道を左折して海岸沿いに進む。お腹がすいてきたので、もっていたチョコレートようかんを歩きながら食べた。
その後、平坦な森の中も、歩いたり走ったり。元気が出ない。
道路沿いに、私設エイドをしていただいている家があり、ありがたく暖かい飲み物を頂く。助かった。ありがとうございます。
名物エイドが続く:80kmまで
国道に復帰してしばらく走ると、斉藤商店のエイド。タオルで顔を拭いて、さっぱり。温かいお茶を湯のみで頂いた。
さろまにあんは、雨の中、脚立に乗って大漁旗を振ってくれている。
この先の鶴雅リゾートには、既にお汁粉は品切れ。水分補給とトイレ休憩だけで出発。
左手に、ワッカを走るランナーが見える。ワッカに進むことが出来る79km過ぎの関門は、15:19に閉鎖される。今のペースだと、15時過ぎに到着か。ギリギリだなあ。
なんとか関門をクリアし、補給してワッカに進む。
ついにワッカ、でも寒い:90kmまで
ワッカへの入口は登り。ゴールに向かって駆け下りてくるランナーとすれ違いながら、よたよた進む。登り切ってしまうと、眺めが良い区間。晴れていれば気持ち良いアップダウンだろうが、雨なので風が強いのが辛い。
知り合いとすれ違うと元気が出る。折り返しまでは長い。橋を越えると、やっと折り返し地点。
ギリギリのゴール
91.5kmの最終関門を通過するが、まだ余裕は無い。ゴールできる目処としている「キロ10分で走れば間に合う」と判ったのは、ワッカの終盤。ほっとして、写真を撮る余裕ができた。
残り2km少しのエイドで、いつものウルトラマラソンのように立ち止まって飲み食いをする。ゴールができると判ったら、気が楽になった。そして、長い間エイドを務めてくれた皆さん、ありがとうございます。
国道に復帰。「あと1km」の看板がある。雨が強いが、写真映りを考えてカッパを脱いだ。
結局、ゴールしたのは制限時間の8分前。でも、100kmの大会としては自己ベストを更新できた。
ゴールしても気が抜けない
荷物の受取に並んでいると、ゴール閉鎖のアナウンス。ギリギリだった。
寒い!まずは着替え
荷物を受け取って、車に向かう、駐車場は泥でぐちゃぐちゃ。ここで靴が泥だらけになった。
車を探すが、見つからない。しばらく泥の中を歩いて、やっと見つけた。
車で着替える。荷室が広い車で助かった。タイツを脱ぐときに足がつりそうになる。
頂いた食券を使うために再び会場へ。靴が更にぐちゃぐちゃ。
お腹がすいた~
ゴール後に頂いた1,000円分の食券を使って、まずはホタテラーメンを食べて温まる。
残りの食券で枝豆とノンアルコールビールをもらう。ホテルに帰って夕食代わりにする。
ホテルまでは気が張っている
13時間走って疲れているので、細心の注意をしながら網走までドライブ。途中で何かを食べようかとも思ったら、まずは風呂に入りたい。
ホテルで安堵
今日の宿は、北海ホテルの和室。駐車場には車が一杯。部屋に着いて、洗濯と入浴。さっぱりした。生き返ったようだ。
外は雨。余裕があれば、近くの網走ビール館に行こうと思ったが、面倒となり、枝豆を食べてノンアルコールビール飲んで、おやすみなさい。
翌日:温泉ざんまいの観光
翌日は、見事な晴天。朝風呂に入って、ゆったりくつろぐ。
まずは能取岬
景色が良い所に行きたい、と思い、能取岬へ。月曜日で、人は少ない。青空が見事。ウルトラマラソンの翌日だが、歩く分には問題ない。昨日の参加者らしき人がいた。
やっぱり、ソフトクリーム
網走市内に戻って、流氷館へ。ここだけにしかない流氷ソフトクリームを食べて、屋上の展望台へ。
昨日と違い、気温も上がる。ソフトクリームが溶ける前に、食べるのが大変。写真を撮っている場合ではない。
美味しいイチゴジュースと、お花畑
知床に向かう途中の小清水原生花園に立ち寄る。イチゴジュースを飲んで、散策。
駅の時刻表には、「エゾシカ等の野生動物で列車が遅れることがある」という表示もあった。さすが北海道だ。
道路は快適
北海道の道路はまっすぐで走りやすく、そして信号も無いので快適。更に、片道1車線の直線道路でセンターラインが白い点線の時は、遅い車が走っていると追い越して構わないことを思い出した。でも安全運転(笑)
カムイワッカ湯の滝:最初の温泉は足湯
斜里を通過し、ウトロも通過。目指すはカムイワッカ湯の滝。ダートの道だが、眺めは良い。
今のシーズンは、マイカーで滝までいけるのだ。
30年ほど前の学生時代に、カムイワッカに行こうとしていた。が、残念ながら夕方となったために行くことができなかった。今回は行ける。
入浴するつもりで、タオル持参で行った。でも、ほんのり暖かい川の中を歩くだけ。上流はもっと水温が高いとのことだが、立ち入り禁止だった。
知床五湖は、一湖だけ観光
戻って、知床五湖へ。時間があれば五湖を回ろうと思っていたが、今は熊の時期なのでガイドと一緒でないと立ち入れない。橋の上から自由に一湖を眺められるコースにした。 回りにはツアー客が多い。
やっぱりソフトクリーム
ビジターセンターで、シカ肉バーガーと知床鶏の唐揚げで昼食。
知床でしか食べられないという、こけももソフトクリームも食べた。
岩尾別温泉:2番めの温泉は貸し切りの露天
カムイワッカ湯の滝で入浴ができなかったので、岩尾別温泉に向かう。無料の露天もあるが、一軒宿の「ホテル地の涯」の日帰り入浴を利用。誰もおらず、内湯と露天を満喫した。ああ、ここで一泊したい。
ウトロ温泉は足湯:3番目の温泉
次は、ウトロの足湯。ここも誰もおらず、くつろげた。平日だからかなあ。
オシンコシンの滝を見学。
駐車場には、観光バスに混じって群馬と埼玉ナンバーのハーレーが数十台。壮観だった。
ウナベツ温泉:4番目の温泉でつるつる
斜里の温泉に向かう手前で、ウナベツスキー場の麓にある「ウナベツ温泉」へ。300円と格安で、とても良いお風呂だった。月曜日の昼過ぎだが、地元の方が結構居た。
天に届く道
ウナベツ温泉から斜里に戻る時に、「天に届く道」として有名なポイントへ立ち寄る。
JTBの説明には、
まるで空にのぼっていくかのように、果てしなく続く道。国道334・244号線の全長約18kmの直線道路は「天に続く道」として有名です。名前の由来は、まっすぐな道がはるか遠くまで伸び、道の先が天まで続いているように見えることから、「天に続く道」と呼ばれています。
とある。
本当にまっすぐな道が延々続いている。北海道ならではの景色だ。晴れてよかった。
斜里温泉:5番めの温泉
斜里市街地のはずれにある「斜里温泉」が5番めの温泉。宿泊客の到着には早い時間なので、受付には誰も居なかった。声を掛けて入浴する。
ここもかけ流しで、誰もおらず独り占め。極楽、です。
女満別名物、しじみラーメン
夕方近くになり、行きに立ち寄った女満別の道の駅へ。しじみラーメンを食べる。しじみは網走湖の名物とのことだ。
塩味の超大盛り(2玉)を注文。昨日消費したカロリー分を補給する(?)
女満別ひまわり温泉:6番めの温泉
最後は、女満別空港近くの温泉女満別農業構造改善センター ひまわり温泉へ。6番目の温泉で、道東の温泉巡りは打ち止めとなる。 飛行機に乗る1時間前に天然温泉に入れるなんて、最高!
車を返却、走行は500km
最後のGSで満タンにして、レンタカーを返却。走行距離は、土曜日と月曜日の2日で500km余りとなった。よく走ったものだ。
サロマ湖ウルトラマラソンはあまり気持ちよく走れなかったが、ドライブと温泉は、気持よく走れた。道東の観光は最高でした。
最後もソフトクリーム
空港の待合室で、地元のソフトクリームを食べる。本日3つ目のソフトクリームだ。
満席の飛行機で現実復帰
帰りのAirDo(ANA)の飛行機は、ほぼ満席。半数以上はウルトラマラソンの参加者だろう。荷物も一杯だった。
羽田空港から帰宅すると、いつもの通勤ラッシュ。現実に引き戻された。
でも、道東でもう1泊していたら、仕事に戻る気にならなかったかもしれない(笑) それほど素晴らしい旅でした。
最後に
雨で厳しい大会だったが、晴れて気温が高くなり、水分不足になるよりは良かったかも知れない。
翌日は見事な晴天で、観光も十分楽しめた。
結果オーライ、素晴らしい旅とランの3日間を過ごすことができた。関係者に感謝。