マイクロソフトの次期OS,Vistaに、セブンイレブンに設置されているゼロックスのプリンタに直接し写真を印刷させる機能を標準搭載するそうだ(cnetの記事から)。マイクロソフトのOSに、特定企業のサービスが標準搭載されることは珍しい。この提携で、一番メリットを得たのは、誰だろう?
ちょっと考えたところでは、セブンイレブンが他のコンビニとの差別化のために、マイクロソフトにお願いして搭載してもらったのでは、という可能性がある。マイクロソフトとしては、自宅のプリンタで印刷してもらってもよいため、わざわざセブンイレブン設置のプリンタへの印刷機能を標準搭載する義理は無い。だとすると、セブンイレブンがそれなりの対価を払ってVistaに搭載してもらったのだろう、ということが想定できる。そのため、セブンイレブンがメリットを得、マイクロソフトはお金(ロイヤリティ)を得ていると考えられる。
だが、マイクロソフトにも弱点はある。デジカメ各社が、「ダイレクトプリント」と称して、プリンタに直結して印刷するソリューションを提供している。プリンタ会社は、デジカメ印刷専用プリンタの発売に力を入れている。今までは写真の印刷にはPCが必須だったが、PCを不要にした「中抜き」が始まっている様にも思える。
今は、まだ、プリンタに記憶デバイスは無い。そのため、SDメモリーカードの範囲内でしかダイレクトプリントをすることができない。しかし、メモリーカードも4GBに達し、またプリンタにHDDを積むのは容易なこと。パソコンなしに写真撮影と印刷、そして管理ができてしまうようになることを避けたい、というマイクロソフトの危機感もあるように思える。
今回のマイクロソフトとセブンイレブンとゼロックスとの提携劇は、マイクロソフト及びセブンイレブンの双方にメリットがあると感じた。ゼロックスは、システム構築と、他コンビニへのサービス提供の布石にするのだろう。
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