著者は東京大学で主に理系大学院生に対して講義を行っている。その結果を踏まえ、本書が執筆された。
内容は、それほど目新しいものはない。強いて言えば、「自主開発率」(=ある分野での自社保有特許数/全特許数)や、「多角化度」(=各事業分野のR&D,売上のエントロピー)という数値で事業戦略の分析をしようと試みているあたりだろう。このような定量分析が「理系のための」と呼ぶ所以だろうか。
また、序章では「企業戦略に王道はない」「戦略には答えがない」など、あたりまえのことを述べている。が、唯一の解を見つけることに長けている理系の学生にとっては新鮮なインパクトとなるのだろう。
クリステンセンの「破壊の理論」にもさらりと触れており、軽く読むには良い本かもしれない。
理系のための企業戦略論 | |
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