原題は、Advice for Entrepreneurs。邦題には若干違和感がある。実際、編訳者のあとがきにも書かれているように、
「はじめて読むドラッカー」は、次に何を読んだら言いかという読者の声から生まれた。「ドラッカー名言集」は、気に入った言葉を写した経営者の手帳をヒントに生まれた。本書は、経営上の助言をまとめてほしいという声から生まれたということだ。
内容は、ウォールストリートジャーナルに掲載された論文をまとめたもの。「イノベーションと生産性」「組織と人」などの大分類のもと、「イノベーションする会社」「情報中心の組織を作る」などの既存の論文を載せている。
ちなみに、「イノベーションする会社」は、1982年の論文。
- アイデアを大事にする
- 市場は予想外のところになる
- すべては陳腐化する(予算からスタートしない)
- 人を支援する
- 別扱いする
- いかにして手を引くか
- イノベーションに集中するために(キャッシュカウ:投資しない領域を見極める、陳腐化したものは廃棄)
執筆された当時を考えると、多分すばらしい論文だったと思う。もちろん、現代でも、色あせていない。が、今となっては、ずば抜けた論文というよりも、よくある主張になってしまった。また、複数の論文から引用したため、各章のつながりが無いのが残念。ドラッカーを読み込んだ人に、リマインドさせるための本だと思う。
実践する経営者―成果をあげる知恵と行動 P.F. ドラッカー Peter F. Drucker 上田 惇生
おすすめ平均
ドラッカー入門?理工系にも読んで欲しい
ドラッガーからの企業家・経営者の方々へ経営革新のススメ
説得力があるなぁ。基本だからかなぁ?
過去の出典をうまく編集しています。
Amazonで詳しく見る by G-Tools
コメントする