EPSONのGPS付き心拍計SF-810の表示をウルトラマラソン用にカスタマイズした

胸ベルトが不要で心拍数(脈拍数)が計測できるEPSONのSF-810の表示を、ウルトラマラソンやフルマラソン向けにカスタマイズしました。

SF-810、おすすめです。

EPSONのSF-810は、胸のベルトなしに心拍数が計測できる、GPS付き心拍計です。

エプソン(EPSON)のGPS付き心拍計「SF-810」

去年の12月に買ってから愛用しています。

先日の館山若潮マラソンで、それまで使っていたGlobalsat社のGH-625XTとSF-810を両方装着して走りました。

今日は、館山若潮マラソンを走ってきました。左腕にはSF-810、右腕と胸にはGH-625XTの2つのGPS付心拍計を装着し、さらにスマホのSportsTrackerアプリで計測しました。結果は…

SF-810をデフォルトで使うと、表示が小さいのがちょっと…

SF-810は、GH-625XTに比べて30g以上も軽く、腕の振りも違和感が有りませんでした。
でも、GH-625XTの方が画面が大きく、かつ表示内容を自分用にアレンジしていたので、走行中はGH-625XTを見る場面が多かったです。

SF-810の表示をウルトラマラソンやフルマラソン用にカスタマイズする

そのため、SF-810の表示を見やすく、またフルマラソンやウルトラマラソンに必要な情報を表示するようにカスタマイズすることにしました。

SF-810は4画面の表示、それぞれ最大3項目まで表示可能

SF-810は、全部で4画面あります。それぞれの画面は1項目から3項目が表示でき、グラフも一緒に表示できます。高機能ですね。

デフォルトでは、それぞれの画面は以下のように設定されています。

  • 1画面目:3項目の表示で、真ん中にペース、上に心拍数、下に距離
  • 2画面目:2項目の表示で、上にスプリット(少し大きい)、下にラップ
  • 3画面目:3項目の表示で、真ん中に高度、上に心拍数、下に時刻
  • 4画面目:3項目の表示で、真ん中に心拍数、上に距離、下にストライド

3項目を表示させた時は、真ん中の表示は大きく、上下の表示は小さめです。
2項目の表示にすると、それぞれのの項目は、やや大きく表示されます。
1項目の場合は、真ん中にどん!と表示されます。

スプリットがスタートからの経過時間、ラップがそのラップの経過時間です。

フルマラソンとウルトラマラソンで必要となる表示は、これ

私は、主にウルトラマラソンとロゲイニング、フルマラソンを走ります。たまにハーフマラソンや10kmも走ります。

種目ごとに、GPS付き心拍計で見たい項目が変わってきます。ちょっと説明します。

フルマラソンの前半は、心拍数が見たい

フルマラソンでは、タイムを狙いに行くことがあります(練習として出場するものもあります)。
「30kmの壁」という言葉があります。30kmまでは順調に走れたのに、その後脚が動かなくなることを指します。
また、エリートの大会では、30kmまではペーサーが着くことがあります。
また、市民ランナーの指導者としておなじみの山西哲郎先生は、「30kmから先は神の領域」と仰っていました。
これらは、「30kmまでは、計画的に、ある程度余裕を持って走る必要ある」ということを意味しています。
30kmまでで頑張ってしまうと、その後が持ちません。

でも、走り出してしばらくすると「ランナーズハイ」になって、「今日は体調が良さそうだから、ちょっとペースアップしても大丈夫」となりがちです。すると、後半に走れなくなって後悔することになります。

そのため、フルマラソンの前半は、どの程度負荷を掛けているかというバロメータとなる「心拍数」を知る必要があります。
余裕がない心拍数で走っていても、後半にダメになるだけです。

そうは言っても、参考のために、ペースも気になります。画面を切り替えても良いのですが、できれば心拍数とペースを同時に見られると良いですね。

フルマラソンの後半は、経過時間(スプリットタイム)とペース

フルマラソンも後半に入り、30kmを過ぎたら、どうするか判断です。
心拍数を見て余裕があるペースで走っていて、かつペースも予定通りならそのまま行けば良いのですが、記録を狙っている場合にはかなり一杯一杯になっていると思います。

これから先は、心拍数を気にして安全運転をしていても記録は狙えません。タイムとの勝負になるので、スタートからの経過時間(スプリットタイム)、または、現在のペースが知りたいです。

ペースが予定より落ちているなら、予定のペースに戻す必要があります。
また、スプリットタイムを見ながら、目標のタイムでゴールするためには、もっと頑張りが必要なことも判ります。

大概の場合は、スプリットタイムから予定ゴール時間を計算したり、ペースの数字を見てペースダウンしていないかを気にしながら、ゴールまで目一杯走ります。

目一杯で走っていると、表示を切り替えている手間をかけたくありません。ですので、スプリットと距離の両方を同時に表示したいです。

ウルトラマラソンの場合は、時刻と距離

私のウルトラマラソンの場合は、タイムを目指して目一杯走るというよりも、関門に引っかからないペースで楽しみながら走ります。
そんな時に必要となるのが、時刻と距離です。

ウルトラマラソンでは、いくつかの関門があります。関門の場所(スタートからの距離)と、関門閉鎖時刻は明記されているので、「関門まで、あと何キロで、何分の余裕があるか」を気にする必要があります。そのためには、時刻と距離が必要です。

また、最近のウルトラマラソンでは、1km毎に距離表示がある大会も増えてきましたが、距離表示が5kmおきや10kmおきに設置されていることもあります。そんな時は、GPS付き時計の距離表示を見ながら、「どれだけ進んだ」「後どのくらい」を知って気分転換ことにも有用です。

疲れてくると、画面表示の切り替えも大変です。そのため、時刻と距離は同時に知りたいです。

ロゲイニングでは時間表示が必須

私は、最近はロゲイニングの大会に出ることも多くなってきました。
ロゲイニングでは、決められた時間内に沢山のポイントを回ってきた人が勝ちです。得点は、おおむねスタートから遠いポイントの方が高い得点が稼げるようになっています。
制限時間を1秒でもオーバーすると、莫大な減点となり、数個のポイント分の得点が減ってしまいます。そのため、時間厳守が絶対条件です。

計時は、オフィシャルの時計が基準です。オフィシャル時計は、殆どの場合電波時計で、GPS付き心拍計の時刻表示とほぼ同じです。

そのため、ロゲイニング中は、時刻表示が必須となります。

なお、ロゲイニングの大会では、GPSを使って緯度と経度から場所を割り出すことを禁止している大会が多いので、ご注意下さい。ログ目的でGPSを記録することは許されていることが多いです。

まとめると、こうなる

結局、フルマラソンやウルトラマラソンで知りたい項目は、こんな感じです。

フルマラソン前半は、心拍数とペース
フルマラソン後半は、スプリット(経過時間)と距離を同時表示
ウルトラマラソンは、時刻と距離を同時表示
ロゲイニングでは、時刻

フルマラソン、ウルトラマラソン用のSF-810の表示内容は、これがベスト!

フルマラソン用とウルトラマラソン用、そしてロゲイニング用で表示内容の設定を切り替えても良いのですが、面倒ですよね。
幸いなことに、SF-810は、4画面の表示を切り替えられます。そのため、それぞれの画面を各大会に適した内容にすればOKです。

具体的には、以下の様にしました。

  1. 1画面目:2項目の表示で、上に心拍数、下にペース。
    (主に練習用と、フルマラソンの前半用)
  2. 2画面目:2項目の表示で、上に時刻、下に距離
    (主にウルトラマラソン、ロゲイニング用)
  3. 3画面目:2項目の表示で、上にペース、下にスプリット
    (主にフルマラソンの後半用)
  4. 4画面目:2項目の表示で、上に標高、下に累積上昇高度
    (トレイルランの補助用)
  5. ラップ:2項目の表示で、上にラップ、下に心拍数

4画面目についての補足です。トレイルランでは、走行距離も重要ですが、それにも増して垂直方向の距離が重要です。また、大体の場合、コースマップに標高図が添付されていて、コースの最高地点の標高が記載されていることも多いです。

トレイルランのときに標高がわかれば、「あとどのくらいで登りが終わるか」が判り、精神的に楽になります。
(でも、GPSから計算される標高は誤差が多いので、参考程度ですね。GPSデバイスごとの標高の比較は、以前書きました)

ラップ時の表示は、ラップタイムと心拍数にしました。これは、「予定通りか?」を定期的に確認するためです。
(私は、ラップは1kmごとの自動ラップにしていますので、「キロ何分か?」が表示から判ります)

SF-810のその他の項目も、実戦用にカスタマイズした

表示内容以外にも、カスタマイズした項目があります。
一つはオートラップで、もう一つはタップ操作です。

オートラップは1km毎に設定

走りながらラップを押すのは面倒です。そのため、オートラップが便利です。
オートラップの間隔も調整できるのですが、あとからペースがわかりやすいように、1km毎のラップにしました。

タップ操作は「画面切り替え」に設定

SF-810には、タップをすると色々できる機能があります。その中でも、「画面切り替え」を選びました。
タップには、他にもラップやライトなども選べますが、夜にあまり走らないことやオートラップを設定したため、画面切り替えとしました。

エプソンのSF-810は、ほかにも沢山表示できます

今回はフルマラソンとウルトラマラソン、ロゲイニング、そしてトレイルラン用に、必要な項目を表示するように設定しました。
他にも設定できる項目は沢山あります!

  • 心拍数。リアルタイム、平均、最大、ラップが選べます。
  • ペース。リアルタイム、平均、ラップが選べます。
  • 歩数。累積歩数とラップ歩数が選べます。
  • 心拍ゾーン滞在時間、心拍ゾーン到達時間
    これは、心拍数があらかじめ設定したゾーン内に入っていた時間と、それに達する時間です。主に心拍数一定のトレーニングに使えそうです。
  • 累積上昇高度、累積下降高度、リアルタイムの勾配
  • 緯度/経度
  • 予想到達時間
    これは、設定した距離までに到達する時間を予測して表示してくれます。「42.195km」を設定しておけば、走りながらゴールタイムが判ります。私はまだ使ったことは有りませんが、良さそうな機能ですね。
    なお「予想到達時間」を使うには、計測設定メニューのモードを「ターゲット」に設定する必要があります。
    予想到達距離。こちらは、決めた時間を走ったときに、何キロ走れるかの予測表示です。予想到達時間と同様に、「ターゲット」モードで使います。
  • 距離。累積距離、ラップ距離
  • スピード。平均スピード、ラップスピードが選べます。
  • スプリットタイム、ラップタイム
  • 時刻
  • 消費カロリー
  • 標高
  • ガイドタイム、ガイド距離
    ガイドタイムは、目標ペースに対する遅れ/進み時間を表示します。あらかじめ目標ペースを設定しておきます。
    ガイド距離は、目標ペースに対する遅れ/進み距離を表示します。こちらもあらかじめ目標ペースを設定しておきます。
  • ストライド。平均ストライド、ラップストライドが選べます。
  • ピッチ。平均ピッチ、ラップピッチが選べます。

このように、表示できる項目や、その時に使用するモートが沢山あります。これから色々と試してみたいと思います。

SF-810のモードについて

上でちょっと書いたように、SF-810には3つのモードがあります。
「クロノグラフ」と「インターバル」、そして「ターゲット」のモードです。

クロノグラフモード:通常に使用するモード

クロノグラフはスプリットタイム、ラップタイムを計測するモードです。普通に使うのはこれですね。
ターゲットは、あらかじめ設定した時間または距離に到達するまで計測するモードです。

インターバルモード:インターバルトレーニング用

インターバルモードは、その名の通りインターバルトレーニング用のモードです。
インターバルモードでは、高負荷時の時間または距離とその時の心拍ゾーン、レストの時間または距離とその時の心拍ゾーン、そして本数(リピート数)を設定できます。
スタートすると、各区切りのタイミングでアラーム(または振動)が鳴ります。目一杯走っていると、時計のボタンを押すのも面倒なので、助かりますね。

なお、インターバルの条件は、3種類を格納できます。

ターゲットモード:時間走や距離走用

ターゲットモードは、一定時間走る時間走や、一定距離を走る距離走に使います。
時間走の時は、予想到達距離が、距離走の時は予想到達時間が算出できます。
大会の時には、ターゲットモードで距離走の設定をすると良さそうですね。グロスタイムで目標タイムがクリアできそうか、走りながらすぐに判ると思います。

まとめ:機能豊富なエプソンのSF-810。カスタマイズして更に使いやすく

エプソンのGPS付き心拍計は、表示だけでも種類が多く、またモードも3種類あります。
大変機能が豊富ですが、デフォルトのままだとやや使いにくいかと思います。
それぞれの分野に最適なように、カスタマイズして使いやすくすると、更に活用できますね。

私はフルマラソン、ウルトラマラソン、ロゲイニング、そしてトレイルラン用にSF-810の表示をカスタマイズしました。

今後は、インターバルモードなども活用して、役立てたいと思います。

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