「2017・北緯40°秋田内陸リゾートカップ 第27回 100キロチャレンジマラソン大会」を走ってきました。
秋田内陸リゾートカップってどんな大会?
27回を数える歴史ある100kmマラソン大会です。10回完走すると「クリスタルランナー」として、専用のゼッケンなどがいただけます。
途中からスタートする50kmの部もあります。
秋田内陸リゾートカップのコース
コースは、秋田県の内陸部、角館から鷹ノ巣までのワンウェイコースです。秋田内陸縦貫鉄道や国道105号線に沿って走ります。途中に1か所の峠がありますが、他は比較的フラットです。
コースはすべて舗装道です。
秋田内陸リゾートカップのエイド
最初のエイドまでは10㎞と長いのですが、その後は峠の下りを除いて4~5㎞毎にあります。全部で20か所が設置されています。
ボランティアの私設エイドも何か所かあり、お世話になりました。
天気はどうだった?
当日は、最低気温が15度、最高気温が23度。朝方は曇り、昼過ぎには晴天と、走るには絶好の天気。周囲は稲刈りが進む田んぼ。おいしいものを満喫してきました。
応援はどこでもあって、すばらしい!
応援は、沿道に家がある場所はもちろん、そうでなくても、山の中まで車で来て応援している人もいました。
とても、うれしかったです。
旅行記と走行記
秋田内陸はアップダウンがあって、制限時間も13時間と、私にとってはかなり厳しい大会。ダメージもありましたが、大会自体はとても楽しかったです。
そして、それ以上に、前後の旅行を楽しみました。
それでは、長い旅行記の始まりです。
前日:角館の武家屋敷を観光
千葉県から、スタートの秋田県仙北市角館に行くには、秋田新幹線か飛行機になります。
今回は、秋田新幹線よりも飛行機の方が安かったので、羽田空港から秋田空港に向かい、秋田市から角館に戻る形となりました。
まずは会場へ
秋田駅からは、東京行き「こまち」。このまま乗っていると、東京駅まで戻ってしまいます(笑)
角館は、みちのくの小京都と呼ばれています。
武家屋敷がそのまま残っていて、昔の雰囲気があるから、でしょうか。
まずは会場に向かい、受付を済まします。 スタートゲートがすでに立っていました。明日は、暗い中、ここからスタートです。
受付セットの中には防寒用のビニール袋が入っており、ボランティアの皆さんが上手に頭と手の部分を切り取ってくれました。
荷物に入れ忘れた「ニューハレ Vテープ」を買いました。セーフ!
武家屋敷をゆっくり歩く
その後は、角館の武家屋敷を見学です。明日は、ここを通って鷹ノ巣へ向かいます。
市役所の庁舎にも、100kmマラソンの垂れ幕がありました。市をあげて、サポートしてくれています。
15:30頃に会場に戻ると、屋外では前夜祭のセッティングがほぼ終わっていました。
前夜祭は、美味しいものと、見事な踊り
前夜祭は、メイン会場は屋内の体育館でした。
まずは、来賓のあいさつ。仙北市の市長さんから挨拶がありました。
その後、選手宣誓や、10回完走した「クリスタルランナー」の表彰などを経て、お食事タイムです。
角館高校飾山囃子部の見事な踊りもありました。地元の伝統芸能を受け継ぐ部活動、というのも素晴らしいです。
1時間程度でお開きに。外のそばコーナーで蕎麦を頂きました。
西木温泉に宿泊
宿泊は、西木温泉クリオン。
半年前の3月中旬に、電話で予約しました。なお、この時点で角館市内の旅館は、ほぼ満員。秋田内陸の人気の高さとリピーターの多さを感じました。
前夜祭の会場からマイクロバスで送ってもらい、会場からは、20~30分で到着しました。
なお、この道は、明日走ることになります。
6時に到着して、温泉にささっと入ります。クリオンさんは、ずっと秋田内陸の宿をされているようで、あちこちに応援がありました。
夕食も、たっぷりあります。先ほどの前夜祭でも食べてのですが、明日のために沢山食べます。
部屋は、4人の相部屋でした。明日の送迎バスは、1:50と2:30の2便があるのですが、全員が1:50のバスだったので、私が寝過ごすことも、眠っている人を起こしてしまうことはないでしょう。
7時過ぎには就寝しました。
当日
夜中は、何回か大雨の音がしました。就寝が早く、また起床も早いので、あまり寝付けません。
ウェアは、軽装
私は、ウルトラマラソンでは、ずっと長袖+ロングタイツで走っていました。
前回の「みやぎ湯めぐりウルトラ遠足」で、途中で温泉に入るために、初めて半袖+ランパンにしたところ、涼しく感じられて快適でした。
今回も、前回と同様に、半袖+ランパンにしました。
超早い1時の起床、でも会場でゆったりできた
当日は1時に起きて、おにぎり2つとバナナの朝食を受け取ります。
1時50分のバスで会場へ。2時10分頃には到着しました。
この大会は、あちこちの旅館にランナーは分宿しています。スタートが4時30分に対して、1時50分のバスは早すぎると思ったのですが、会場に着いたのは一番早く、待機場所も良い場所が取れました。
まずは、当日出走の手続きとして、ゼッケンにつけてあるシールを貼ります。
当日も、出走の手続きが必要
秋田内陸の大会は、2つのシールで計測をします。
1つは、スタート直前に台紙に貼るシール。これは、「スタートしたよ」という証拠です。
ゼッケンには、もう一つのシールが付いています。ゴールすると、ボランティアさんがシールを取ってくれて、台紙に貼ってくれます。これが、「ゴールしたよ」という証拠。
両方のシールが無いと、完走と認めてくれません。
だんだんと人が集まってくると、3時半ころ。トイレに寄って、外に出ます。
比較的暖かく、受付でもらった防寒用のビニール袋は、使わずに済みそうです。ですが、標高500mまで上ります。念のため、リュックに入れました。
スタートは、まだ暗い4時半
4時半にスタート。昨日挨拶を頂いた、市長も朝から駆けつけてくれました。100kmは、約900人がゴールを目指します。
スタートは夜明け前です。最初は武家屋敷を通ります。こんな時間でも応援があるのがとてもうれしく感じます。
街中は街灯があるのですが、郊外になると暗くなります。でも前のランナーについて走れば大丈夫。1時間走ると夜が明けてきます。
国道105号線の片側の車線をランナーが走ります。片側通行などの規制はしていませんが、早朝のために交通量が少なく、車のすれ違いも問題ありません。
気温はスタート時点で15度。走っていると少し肌寒いくらいでした。快適に進めます。
エイドは、補給が充実
最初のエイドまでは10㎞と長いのですが、仲間と走っていると、立ち止まらずに走れます。
秋田内陸は、制限時間が13時間と短めです。いつもはエイドで写真を撮ったりしているのですが、今回はエイドでの長時間の滞在は避けて、先に進むことにしました。
そうは言っても、補給は必要です。
エイドには、スポドリと水、小さな「シャリ」、梨やリンゴなどのフルーツなどがあります。これらは、ほぼすべてのエイドにありました。シャリに塩を付けて食べていきます。
パンもありました。そして、この大会では、ジャムも一緒に置いてありました。朝食に最適です(笑) あ、ジャムが付いているエイドもありました。
また、そのエイド独特の補給物もあります。
かぼちゃ、甘くておいしかったです。
左足の付け根に違和感(20km)
3時間くらい走ると、左足の付け根に違和感が出てきました、先行き不安になりますが、対処する方法もありません。無理せず(でも、制限時間が13時間なのでやや頑張って)、進みます。
上りの前で小休止(36.9km地点)
8時を過ぎると、暑くなってきます。
ここまでのエイドは、ほぼロスなく通過してきました。本格的な登りになる前の36.9km地点の上戸沢PSで小休止です。
持っていたショッツを補給して、上りに備えました。
時間を見ると、若干余裕があります。各エイドで3分の休憩を見込んでいたのですが、実際には1-2分程度の滞在で出発しているのが大きいです。
上りの区間は、それほど急でない!?(40km過ぎ)
上戸沢PSから大繁沢橋までの区間は、コース一番の上りです。この区間は、キロ10分を見込んでいました。
エイドをスタートした直後は急な上りなので歩いたのですが、意外と走れるところもあり、予定より快適に通過できました。
途中に、巫女さんの私設エイドがありました。コーラを頂きました。ありがとうございます!
標高が高くなり、晴れて暑いのですが、景色のすばらしさに感動しながら先に進みます。
一気に下って中間地点まで(50km地点)
大繁沢橋から、次のエイドとなる中間地点の阿仁比立内までは、8kmあります。でも、下りなので、快適に走ることが出来ました。
今年は災害の影響で片側通行となっている場所も有りましたが、関係者の努力により、特に問題なく通過することが出来ました。
中間地点で、大休止
中間地点となる阿仁比立内には、荷物を預けてあります。エアーサロンパスを使って、ショッツを補給して出発です。
ちょうど、50kmの部のランナーがスタートするところでした。スタートを見送って、後ろからゆっくり付いていきます。
この時点で、予定より20分の余裕がありました。この余裕を確保したまま進むことができれば、12時間40分でのゴールです。
でも、かなり無理してきましたので、その反動が出るのが不安でした。半分過ぎたといっても、50kmも残っていますので。
いきなりの体調異変
ほんの少し走ったところで、いきなりの吐き気がしました。胃腸が丈夫なことが取り柄だったので、今までは食べられ無かったことや吐き気がしたことはありませんでした。
前半の飛ばしすぎが原因なのか、気温が上がってきたのが原因なのか、よくわかりません。
いずれにしろ、無理せずに、ゆっくり進むこととしました。
秋田内陸縦貫鉄道に沿って進む
コースは、秋田内陸縦貫鉄道に沿って北上します。眺めが良さそうな場所が何か所もありました。次回は列車の旅もよさそうですね。
エプソンのGPS付き心拍計SF-810が、リセット(60km)
60kmの手前で、エプソンのGPS付き心拍計SF-810が、突然リセットされてしまいました!
今までも何回もあったことなので、驚きません。でも、前半のラップが消えてしまったのはショックです。
気を取り直して、走りながら再設定します。
エイドの間に、水
後半は、エイドの間隔が4-5kmです。なので、30-40分走るとエイドがあることになります。
でも、秋田内陸の良いところは、エイドの間に、ポリバケツに入れた水があり、かぶったり飲んだりすることが出来ます。
気温が20度を越えて暑くなってきたので、この水がとても助かりました。
右足首に違和感(70kmすぎ)
70kmを過ぎて、右足首に違和感を感じました。痛い、とか、走れない、ということではないのですが、着地のときにちょっと変だなと感じます。
残りは3分の1です。いろいろ考えていても仕方ないので、前に進みます。
後半はエイドの内容が充実(81.4km地点)
後半のエイドでは、いろいろ飲み物が増えてきます。炭酸飲料もありました。
こどもたちが応援して迎えてくれたエイドは、81.4km地点の一番館前エイド。
そして、今回の大会でのスペシャル企画となった「ばばへらアイス」は、81.4km地点の一番館前にありました!
ここのエイドは、フルーツも充実していました。
一番館前のエイドでも、約20分の余裕があったので、美味しくいただきました。
内臓の不調は、すっかり治っていました、、この時点では。
別のエイドでは、「森岡さんちのマスカット」もありました。おいしかったです。
一直線の単調な区間を進む(85km)
ずっと国道105号線に沿って走ってきましたが、ここからは県道3号線に入ります。
アップダウンがなくなり、両側には田んぼが広がる一直線の道になります。
実りの秋です。稲刈りをしている場面もありました。
3時を過ぎて、やや涼しくなってきました。
特にすることがないので、淡々と走るだけです。
JA北あきた支所で、約30分の余裕(89km地点)
JA北あきた支所は、89.1km地点です。ここで、残り時間が約2時間。キロ10分でもゴールできる計算になります。
大きなトラブルがなければ、無事にゴールできるでしょう。
そう思うと、余裕が出てきます。いつものように、長めに休憩して美味しいものをいただきました。
少しのアップダウンを経て、鷹巣市街へ(残り5km)
ここからは、再び上って、台地上を走ります。だいぶ日が傾いてきました。
ずっと一緒だった秋田内陸縦貫鉄道の線路を越えます。何回か交差していますが、踏切としてクロスするのは、ここが唯一でしょうか。
そして、大館能代空港の下をくぐり、眼下に市街地が一望できる道を下っていきます。ここまで来ると、ゴールできそうな気がしてきます。
信号多し、注意!(あと1km!)
街中になると、信号があります。4,5個あったでしょうか。タイミングが合わないと都度止まります。
制限時刻がギリギリだと、ハラハラするでしょう。
駅前を右に曲がって、ゴール!
最後の信号を右に曲がると、大太鼓の音が聞こえています。ゴールまで数百メートル! 気持ちよく走り抜けることが出来ました。
ボランティアさんは、てきぱき
ゴールすると、すぐにゼッケンについているシールを剥がしてくれ、ゼッケンの安全ピンを外して確認済の印にします。
その後、完走証と荷物を受け取ります。歴史ある大会なので、手際の良さはさすが!です。
ゴール後の食事でも、体調不良
受付の時にもらった食事券で、食事します。いきなりビール!は遠慮して、ジュースと蕎麦をいただきました。
が、疲れなのか、蕎麦がほとんど食べられず、戻してしまいました。うーん、こんなことは初めてです。かなり無理をしたのでしょうか。
無事にゴールができたのが、本当にラッキーだったのかもしれません。
でも、きりたんぽは、頂きました(笑)
無料送迎の温泉で、くつろぐ
気を取り直して、無料送迎のマイクロバスで温泉に向かいます。バス毎に行き先がバラバラのようで、私の場合は「金沢温泉」でした。
温泉代も無料です!ランナーで少し混んでいましたが、ゆっくりくつろげました。いい温泉です。
会場に戻ると、ぽつんとゴールゲートがありました。
ほんの2時間前には、沢山の応援に囲まれて、あそこを通過したんだなあと思うと、時間の経つのがとても早い気がします。
徒歩5分の宿で爆睡
今夜の宿は、駅前のビジネスホテル八木です。会場から歩いて5分。チェックインして、早々に就寝です。長い一日が無事に終わりました。
翌日:観光と温泉
大会の翌日は、レンタカーで観光と温泉巡りです。車は、まだ5000kmくらいしか走っていない新車でした。
道の駅で、朝食
途中の道の駅「ふたつい」で、朝食。
おにぎりとトウモロコシを頂きました。
白神山地へ、GO!
まず向かったのは、白神山地。といっても、山歩きをする体力は無いので、雰囲気が味わえる場所へ。
まずは世界遺産センターで、勉強
藤里町にある白神山地世界遺産センター・藤里館で概要を学びます。
どこか良いところがないかなあ、と探すと、岳岱自然観察教育林が良さそうです。
岳岱自然観察教育林でリフレッシュ
世界遺産センターからは、細い道を1時間程度で岳岱自然観察教育林に到着です。
車を停めて、森の中の散策道を進みます。月曜日のためか、だれもいません。マイナスイオンを独り占めです。
自然教育林には、樹齢400年のブナの木や湧き水があります。のんびり、ゆったり。
ウッドチップの道は、つい走りそうになります(笑)
お昼ごはんは、馬肉そば
しばらくくつろいだ後、藤里館に戻り、となりの「森のえき」で昼食。馬肉そばをいただきました。
それほどクセはなく、美味しくいただきました。
温泉その1:なごみの湯
奥にある「湯元 和みの湯」で、きょう初めての温泉です。
ぬるぬるして、とてもいい感じです。露天風呂からは、奥の「銚子の滝」が見えます。風呂に浸かりながら、すばらしい景色を堪能することができました。
さざなみ温泉は、空振り
次の温泉をめざして進みます。向かったのは、昨日の89km地点エイド近くの「さざなみ温泉」。ですが、残念ながら温泉が修理中とのこと。シャワーも夕方からということで、入れませんでした。
温泉その2:あゆっこ
昨日走った田んぼの中の県道3号線を南に向かい、「あゆっこ」へ。先客が1人いましたが、くつろげました。
名前の通り、鮎が名物のようですが、食堂はしまっていました。残念です。
次は湯ノ岱温泉に行きましたが、なんと月曜日が定休日。残念。
北欧の森公園に寄り道
ネーミングが気になっていた「北欧の森公園」に寄り道です。
ここは、とても広い公園です。大きな芝生の周りは、1km以上あるでしょうか。
温泉その3:縄文の湯
最後は、鷹ノ巣の市街地に近い「縄文の湯」。
夕方に近く、また鷹巣市街に近いことも有り、沢山の人が来ていました。
縄文の湯から空港までは、車で5分。レンタカーを返却して、北秋田の旅は終わりです。
今日の走行距離は、ほぼ150km。ドライブも、温泉も、森林浴も、たっぷり楽しめました。
大館能代空港に到着
大館能代空港は、羽田空港行きの1日2便のみです。道の駅も兼ねていました。
大館能代空港から、羽田空港までは1時間ちょっと。
羽田空港を出ると、月曜日夜の、いつものラッシュ。すっかり現実に戻りました。
まとめ
秋田内陸100kmは、制限時間は13時間と短めですが、エイドも応援も素晴らしい大会でした。
また、その前後の観光も、リフレッシュできて良かったです。
できれば、もう一日あれば、白神山地の山歩きもできたかもしれませんね。 来年に持ち越し、でしょうか。
おしまい。