久しぶりに本の紹介です。高橋尚子さん(Qちゃん)のコーチとして有名な、小出義雄さんの本です。新書版なので、サラっと読めます。
インパクトのある題になっていますが、その意味は、「毎日、ゆっくりすこし少し走っても、フルマラソンを歩かずに完走できるようにはならないですよ、負荷を掛ける練習が必要ですよ」という意味です。
いろんな人がマラソンの本を出しています。負荷をかける練習が必要というのは、皆が提案していることだと思います。
ただ、どのような負荷を重視するか、は、指導者によって方針が違います。
小出さんは、スピード練習を少し入れて負荷をかけることを提案しています。
具体的には、「脚と心肺に負荷をかけること」ということで、
・インターバル
・坂道インターバル
・レペティション
・ビルドアップ
・ペース走
を練習のメインに置いています。
そのため、練習のメニューは、例えば、
・土曜日はインターバル(1kmを何本か)、日曜日はLSDや山歩き、週半ばにビルドアップ
という形を提案しています。時間が余り取れない市民ランナーには、短時間で負荷が掛けられるスピード練習は向いているのかも知れません。
また、自己管理として、
・食事で体重管理
・脈拍で練習量を調整する
・練習日誌をつける。書いて終わり、では無く、傾向をつかむ
ということが必要だと言っています。これらは、ほぼすべての指導者に共通しそうです。
私は、ロング走を中心とする「eA式」をベースにしていますが、いろいろな考え方が学べるのは楽しいことです。長野マラソンまであと3週間なので、スピード練習も取り入れていきたいと思います。
また、仕上げ方として、レース展開を予想して、練習量を調節しながら「軽めの脚」(=疲労は殆どなし)「重めの脚」(=疲労は少し有り)に仕上げるというのは興味深かったです。私には縁のない話ですけれど(笑)
結構有名な本のようで(小出監督が書いているから当然かも知れませんが)、沢山の人が感想をかいています。