本の紹介 の記事

ご本人もランニングをされている、夜久 弘さんの本。2部構成で、1部は著者が丹後100kmウルトラマラソンを走ったときのドキュメンタリーで、2部はウルトラマラソンランナー8人の「想い」と練習法が記されている。最後に、2001年末でのウルトラマラソン大会の一覧もある。


まえがきにあった、

「競技としてランニングを続けてきたランナーは、競技生活の終わりにウルトラマラソンを走ることを義務付ける」
という著者の「奇妙なアイデア」はとても面白い。それは、タイムという結果のみを追求する競技とは対極のものとしてウルトラマラソンを捉えているのだろう。

実際、2部に登場するランナーは、ウルトラマラソンをハーフやフルの延長として考えている人は少なく、全く別のスポーツとして考えているように見えた。

また、本書に登場するランナーは、練習方法もまちまちであり、全く練習しない代わりに大会に沢山出る人もいるし、月間4-500kmを走る人もいる。

ウルトラマラソンにはHow toが無いのかもしれない。そして、自分にあったスタイルを探すことから、ウルトラマラソンの醍醐味は始まっているのかもしれない。

リタイヤしてもいいから、ウルトラマラソンのスタートラインに立ってみたい、と本書を読んで思った。

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マラソンやジョギングの数々の疑問に対して、主に医学的見地から回答している本です。
編著者の山際哲夫さんは、スポーツドクターです。他の執筆者にもお医者さんが多数います。

例えば、「食後、すぐ走っても大丈夫ですか?」という質問に対して、胃に対する機械的刺激や血液配分の乱れなどの理由により、「食後3-4時間経過後を薦め、少なくとも中程度の運動で2時間、軽い運動でも1時間は空けて欲しい」と書いてあります。あわせて各種食品の消化時間の表が載っており、これによると長いもので4時間15分(牛肉すき焼き)、短いものでも1時間半(半熟卵)が必要のようです。

他にも、「早朝や深夜のジョギングは危険ですか?」という質問には、自律神経やホルモン分泌、消化吸収などの体内リズムの見地から回答しています。ちなみに、早朝練習は本練習前の規則性確保の観点ではOKだが、一般の人が早朝練習のみに頼るのはよくなく、軽い練習にしておいた方がよいと述べています。

本書はランニングの各種トレーニング方法について、「なぜそうなのか?」をスポーツ医学の見地から考えたい時に読むと得るものがあるでしょう。

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「もっと速く完走できる!」とあるように、ある程度走ることができる人に向けた本。NPO法人ニッポンランナーズが監修している。

「走りのメカニズムを知る」「効率のよい走りの動きを作る」「42.195kmをイーブンで走りきるテクニック」「5km毎のラップを縮めるテクニック」「レースでの実践力を鍛える」に分かれている。

見開きが1つの「コツ」になっている。全ページフルカラーで、写真が豊富。各ページの構成が同じなので、全体の内容の把握はとても容易。

内容の「コツ」が50個あり、非常にバラエティに富んでいる。最初から最後までじっくり読む、というのではなく、自分が困っていることが書いてあるところを重点的に目を通すのがよいだろう。

本書を読んで感じるのは、ある程度のレベル以降は、スピードが重要になること。「5?10kmのタイム向上が、フルマラソンのゆとりを生んでタイムアップにつながる」ということだ。スピード練習は余り行っていなかったが、少しづつ取り組んでみたい。

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副題として「正しいフォームづくりは走りの基本です」とあります。当初「走らない練習で速くなる」というタイトルで企画されていたようで、本書にはレースマネージメントや練習メニューの話はまったくありません。一貫してフォームについて述べています。

著者は、Japanマラソンクラブ代表の牧野さん。トレーナーとして活躍された方です。

第1章、2章で正しいフォームの重要性を説き、第3章では自分のフォームがどうなっているのかのセルフチェックの方法を提示しています。そして、第4章でフォームを作るためのドリルを写真付きで載せています。

理想的な走り方とは、

  • 体幹がしっかりと固定されていること
  • 手脚は、肩甲骨と股関節によって動くこと
  • 重心は高く維持できること
  • みぞおちから前に重心移動していくこと
  • 適正なピッチとストライドであること
だそうです。

「ほとんどのランナーはピッチが速すぎる!」というのには、びっくりしました。市民ランナーのピッチは一流ランナーと余り変わらないか、多いくらいだそうです。ピッチが高まるとエネルギーの過剰消費となってスタミナ切れを起こすそうです。そして、ストライドを伸ばすためには、重心を上げて腕を楽にする必要があるそうです。

フォームだけに特化した本は非常に珍しく、ためになります。そして、フォームを改善するための練習方法が沢山載っている点もユニークです。

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「とにかく完走したい人の2ヶ月間メニュー付き」という副題が示す通り、初マラソンの完走を目指す人が主な対象のようです。でも、4時間台や3時間台を目指すメニューもあるので、「次のフルマラソンは、もっと記録を狙う」という人にも良いでしょう。

著者の内山雅博さんがユニークなところは、「5kmのタイムを10倍すると、フルマラソンの予想タイムになる」ことを提唱している点です。たとえば、5kmを30分で走った人は、フルマラソンを30分×10=300分=5時間で走りきれるだろう、というものです。

私は、最近5kmタイムトライアルは走っていませんが、5km走なら手軽にできそうで良いですよね。ちなみに、3時間45分(225分)でフルマラソンを走りきるためには、5キロのタイムが22分半となります。すなわち、キロ4分30秒で5kmを走りきる必要があるようです。

さて、今の私にその力があるのでしょうか? 今度、5kmを全力で走ってみたいと思います。

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