斜め読みした本の最近のブログ記事

弁護士になって5年で種々の画期的な勝訴をもたらしている著者。本書は、弁護士は言うに及ばず一般社会においても如何に論理力が必要となるか、また論理力があればどれほど有利かについて述べている。
そして、痴漢事件の具体例を通じて、論理力があれば有利に物事を運ぶことを実証している。また、論理力と共に情報収集及び情報整理力も欠かせない。それらを基に、相手を説得するのではなく納得させて交渉を勝ち取る。

本書では、カタカナ・アルファベット用語(ドメイン、3Cなど)の解説と、ポーターの競争戦略・ランチェスター戦略をさらっと触れ、経営戦略書を書くポイントを述べる。更に、最近話題の経営革新の手法(カンパニー制、ガバナンスなど)を列挙し、各社の実例に照らし合わせる。
著者が提案する戦略手法というよりも、現在の世の中の情報をコンパクトにまとめた本である。各項目を見開き2ページ、かつ右ページは図なので事実上1ページで述べられている。エッセンスを凝縮したといえば聞こえが良いが、ちょっと表面的過ぎるのでは。

ワークショップという「参加者全員がアイデアを持ち寄り、議論し、お互いを触発しながら、新しいアイデアを生む場」を上手く運営するノウハウの本。

最初に緊張をほぐすアイスブレーキングセッションとして「誕生月ごとに良いところを主張する」「他己紹介(他人の紹介をする)」などを取り上げたり、模造紙の使い方や他人批判に終始しないための「拍手」の義務付けなど、ワークショップとしてのtipsは掲載されている。
組織横断形プロジェクトを始めて体験する人や、実りのあるミーティングを行いたい初心者、ファシリテーターを目指す人のためにテクニックを学ぶためには良いかもしれない。

マッチ売りの少女、ジャックと豆の木などの12編の童話からビジネスの教訓を導いている。各章は、童話自体、童話の現代ビジネス用アレンジ、そこから言えること、それを生かした実例という4つから構成されている。

著者は東京大学で主に理系大学院生に対して講義を行っている。その結果を踏まえ、本書が執筆された。

内容は、それほど目新しいものはない。強いて言えば、「自主開発率」(=ある分野での自社保有特許数/全特許数)や、「多角化度」(=各事業分野のR&D,売上のエントロピー)という数値で事業戦略の分析をしようと試みているあたりだろう。このような定量分析が「理系のための」と呼ぶ所以だろうか。

著者が2001年7月から翌年の5月まで、雑誌「SAPIO」に連載した記事を再編集したもの。2002年7月出版。「中国シフト」というタイトルだが、中国に限らず日本企業の課題と、解決のための仮説を述べている。以下、本書から気づいたことを抜粋。

旭硝子の副社長だった著者。現在は並木事務所を開設している。

本書では社長の免許制を論じているわけではなく、日本の会社が、機能集団ではなく人間集団で運営されており、ノン・プロフェッショナルな経営であることを指摘している。

原題はGuts! Companies that blow the door off business-as-usual。

優れたリーダーに必要なもの、それはGuts!。モチベーションとかリーダーシップという言葉よりも、より直接的な言葉として響く。本書では、サウスウエスト航空やソフトウェア企業のSASのリーダーの言動を具体的に述べており、とてもわかりやすい。各章末に、「ガッツの点検」と称して要約をチェックリスト形式で記しているのも、読後に振り返る際に役立つ。

コンサルタントの重要なスキルのひとつ「プレゼンテーション」に欠かせない図解(チャート化する)について、80の具体例を挙げて説明している。他にも、デザイナーが作成したビジュアルの紹介がある。

同じデータを表現する場合でも、伝えたいメッセージによって使用するチャートが変わってくるという。割合の多寡を強調したいのであれば円グラフであり、絶対値比較であれば棒グラフとなるだろう。このようなテクニックを実践的に紹介している。

後半にPCを使ったプレゼンテーションにも触れてはいるが、基本は(手書きの)チャートをベースにしている。もう少しPowerpointなどでのテクニックを記載してもよかったかと思う。

船井総研社長の著者が、主に小売り流通のコンサルから見つけてきたtips集がメイン。宝石店は食料品店の隣に置くなど、通念の逆の発想も面白い。
ある事実の表面を眺めて終わりにするのではなく、深く考える・別の面から考えることで、アイデアが生まれることを示唆している本。

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