本書では、カタカナ・アルファベット用語(ドメイン、3Cなど)の解説と、ポーターの競争戦略・ランチェスター戦略をさらっと触れ、経営戦略書を書くポイントを述べる。更に、最近話題の経営革新の手法(カンパニー制、ガバナンスなど)を列挙し、各社の実例に照らし合わせる。
著者が提案する戦略手法というよりも、現在の世の中の情報をコンパクトにまとめた本である。各項目を見開き2ページ、かつ右ページは図なので事実上1ページで述べられている。エッセンスを凝縮したといえば聞こえが良いが、ちょっと表面的過ぎるのでは。
「はじめに」には、
ズバリ、この1冊で経営戦略のすべてがわかります!
もっと詳しく知りたい方も、まずはこの本を読んでからにしてください。とある。うーん、そこまで言い切るか。さすがコンサルタント。
本書を読むことで色々な用語を知ることは出来るが、知っていることと出来ることは別。本書は経営戦略の「目次」程度に考えておいたほうが良いと思う。
でも、よく考えると、「この程度は当たり前」と言い切れるようになったということは、私も少しは進歩しているのだろうか?
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