パーツメーカで有名なサトー社長の著。日本航空に就職して、縁故で入社した著者。「創業者よりもそれを継続する社長の方が大変」と言うことを実感し、それでも「まずは変化」を起こすことにより同社を成功に導いた。そのための「肝」が、「三行提報」である。これは全社員が127文字で毎日社長に報告する仕組みである。
2008年6月アーカイブ
ビジネスプロデューサとは、新しい価値観をもって事業を創り出す人々を指す。
本書は、著者が2003年に多摩大学で開いた「ビジネスプロデューサ講座」を基にしている。同講座では13人の現役ビジネスプロデューサが講演し、ビジネスプロデューサの心得を話したようだ。
経営コンサルである著者が、他人に先んじて「発見」するためのコツを記した本。
講演を多数行っている著者らしく、講演を聞いているような感覚で読み進められる。
著者は経営コンサル。ニコン・エシロールの前社長として、赤字を1年で黒字転換させた。
人を動かすためのtipsが満載である。著者が「はじめに」で触れているように、ビジネス心理術が50個以上掲載されている。
少し前に流行った「ハック」本。言葉は新しいが、「効率的に仕事を進めるためのIT系のtips」だ。
京セラの創始者であり、京都財界の重鎮である著者が、京セラの骨格を成す「アメーバ」について述べた本。
本書の前半は、アメーバについて述べている。
「アメーバ」とは、数値管理ができる小集団を意味する。営業や製造という大括りではなく、「A部品の加工」や「B材料の購入」というレベルでの小集団である。京セラでは、アメーバ単位に収益を管理している。
後半は、アメーバを使った具体的な管理方法を、主に工場での計数方法について述べている。
「仕組み」とは、労少なくしてもうかるシステムのこと。良く、「ちゃりんちゃりん入る商売」等という言葉を使うが、本書が目指すのはそれである。
食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉の対となる本。著者は、両方読んで完結する、と言います。本書タイトルや、当初から<上>としているあたりは、すばらしいマーケティングだと思います。
前著は数字の話に終始しましたが、本書は「ビジネスは数字だけではない」と言うことを述べています。例えば、投資対効果という数字で考えれば、食い逃げに対してバイトを雇うのは意味が無いのですが、店の評判などの定性的効果も考慮すべきだと本書は訴えています。
他にも、企業の成長のための予算であるはずにもかかわらずそれに縛られてしまうという本末転倒の例などもあり、誤った数字至上主義に警告している本です。
ただ、ストーリー仕立てにしたために、若干冗長という印象を受けました。もうすこしあっさりしても良かったのではないかと思います。
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書) | |
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大ヒットとなった「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者の本。タイトルが絶妙です。
内容は、数字の威力や投資対効果の定量評価、さらには会計諸表の解釈の仕方など、読み進むにつれて高度になっていきます。タイトルでもある「バイトは雇うな」については中頃で述べています。
特売がなぜ398円なのか、とか、東海道新幹線の00分発は、なぜ新大阪行きが多いのかなども、本書を読めば判ると思います。
心理学から会計学までの幅広い分野で、数字に親近感が沸く一冊です。
著者も述べていますが、「一時間で読める本」です。時間のあるときに、薀蓄を語るためにどうぞ。
食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 | |
山田 真哉 おすすめ平均 数字と感情の間 数字嫌い度が100%の人でも数字好きになるかも 見出しが上手いな〜 分かりやすくコンパクト 分かりやすいし、面白い!! Amazonで詳しく見るby G-Tools |
難しいタイトルの本である。内容が難しいのではなく、どのように捉えるべきか、が難しい。
内容はプレゼンのtips(3つにまとめる、結論から話す等)だったり、モチベーション向上のtipsだったりと、さまざまである。それぞれの観点では、基本的には同意はする。だが、本としてのまとまりは、若干欠けるような気がする。
「MECE」という言葉がある。「もれなくダブり無く」という意味である。交渉ごとのtipsをMECEでまとめるのは非常に難しいとは思うが、本書に、「これさえ理解すればどんな交渉もOK!」のような全体感があれば、より判りやすくなると感じた。
アタマで話す技術 | |
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表題を読んで興味を引かれた。副題にある「小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方」が良く内容を表している。
「システム思考」とは、物事の因果関係を明快にする思考である。それを表現する方法として、「ループ図」をふんだんに活用している。これは、複数の因果関係はループしている場合が多いからである。
ループ図を描いた後には、対策をすべきポイントを選定する。それには、ループを壊す(もしくはループを加速する)最適な点を見つけて対処する。
著者らはチェンジエージェント社(http://www.change-agent.jp/)の役員である。同社のサイトに、ループ図の具体例がいくつか載っているので、こちらを見るとイメージが湧くだろう。
私が受講したグロービスのクリティカルシンキングでは、Day6でループ図を使って課題解決を行った。その際に、非常に判りやすかった印象がある。複雑な関係をまず図示して明確化し、その後対処を考えるという手順は汎用的であり、かつ「ループ図」はそれに適したツールだと思った。
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方 | |
枝廣 淳子 おすすめ平均 手軽に取り組めて効用は大きい Amazonで詳しく見るby G-Tools |
社員のやる気を上げる20の簡単な「しかけ」を具体的に記している。360度評価やMBO,PDCA等のマネジメント機能を、非常に判りやすく記載している。
著者は、主に中小企業向けのコンサルティングを行っているトーマツイノベーション(http://www.ti.tohmatsu.co.jp/)の社長。読者も、同社が主な顧客とする層を想定しているようだ。
原理には目新しいことは無いが、それを非常に簡単に「実行」できるようにしたのが本書の特徴。たとえば、「常に『結論から先に言え』の11字を唱えろ」とか、「あなたはどう思うの?」と聞け、とか、それだけ覚えていればスムーズに進むことが20個列挙してある。まず、日常業務のモチベーション向上を手っ取り早く行うtipsとして、有効だろう。
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