著者の背景
ファイナンシャルアナリスト。ソニーやコスモ証券などの経歴がある。著者の主張
基礎編と応用編に分かれており、中学生程度の数学知識の復習から始まり、財務分析ができるまでをコンパクトにまとめている。基礎編では因数分解や微積分、確率と統計、行列などを100ページあまりで解説する。Excelでの関数もつど紹介している。
応用編では正味現在価値はポートフォリオの考え方、βの考え方やオプション価格の決定方法などに触れる。
所感
事業を企画したり、投資判断をする場合に、どうしても数学が必要となる。実際の計算はExcelなどにお任せでも問題はないが、その計算の背景や値の吟味方法などは、ある程度原理を知っていないと進まない。本書は「金融・証券のための」と銘打っているが、それに限らずビジネスの種々の場面で使うことができる。すべてを盛り込もうとしたため、応用編の各章が独立してしまい、それらの相関が見えにくくなってしまった。また、基礎編からのギャップも多少ある(たとえば複数の証券でのポートフォリオの投資機会のグラフなど)。本書はCD-ROMかeラーニングを考えていたようだが、読者(生徒)の理解度に応じた内容になるとわかりやすいだろう。
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