新規事業を立ち上げたい人向け、というよりも、新規事業を育てたい人向けの内容。著者は、リクルート在籍後インキュベーション(事業孵化)を行うインターウォーズを設立した。
本書では、「出島」構想など同社の宣伝も一部はあるものの、一般論として「新規事業を育成するにはどういう仕組みが必要か」について概説している。目次も充実しているので、それだけでも目を通すと著者の主張の概略をつかむことが出来る。
本文では、新規事業応募シート、事業のスクリーニング基準、事業開発のフェイスシート、事業家の際のチェックリストなど、同社が使用していると思われるツールも具体的に記載されており、参考になる。
以下、目に留まった点から抜き出し。
- 企業内起業では、1000億円規模の市場が必要。但し初年度は1000万円程度の売上でも可であり、k1000億円の市場を獲得する筋道が見えていればOK。「小さく生んで大きく育てる」1/3は提携先や銀行などの資本を入れて、母体の企業の言いなりにならない仕組みも必要。
- 仕事の進め方がまったく異なる為、従来の企業の仕組み(人事、報酬、オフィス等)とは切り離したほうが良い。
- メンバ選定はきわめて重要。自社内で賄えると思わないほうが良い。
- 顧客の困りごとの解決、自社のニーズ、リーダーが実現したいことの3つのベクトルが合うことが必要。
- 経営者と起業家は別。経営はマネジメントが主。起業家は行動力や情熱が求められる
「新規事業」はどうすれば育つのか | |
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