2006年4月アーカイブ

マッシュアップというカタカナワードの意味が良くわからなかったが、cnetの記事を読んでイメージがつかめた。

Webの部品を持ってきて、お客さんがの要望に合わせることするのがマッシュアップだろう。いうなれば、Web上のシステムインテグレーション。通常のSIとの違いは、部品がWebベースの無料配布品であることと、お客さんが一人で無いことだろう。

ワークショップという「参加者全員がアイデアを持ち寄り、議論し、お互いを触発しながら、新しいアイデアを生む場」を上手く運営するノウハウの本。

最初に緊張をほぐすアイスブレーキングセッションとして「誕生月ごとに良いところを主張する」「他己紹介(他人の紹介をする)」などを取り上げたり、模造紙の使い方や他人批判に終始しないための「拍手」の義務付けなど、ワークショップとしてのtipsは掲載されている。
組織横断形プロジェクトを始めて体験する人や、実りのあるミーティングを行いたい初心者、ファシリテーターを目指す人のためにテクニックを学ぶためには良いかもしれない。

マッチ売りの少女、ジャックと豆の木などの12編の童話からビジネスの教訓を導いている。各章は、童話自体、童話の現代ビジネス用アレンジ、そこから言えること、それを生かした実例という4つから構成されている。

著者は東京大学で主に理系大学院生に対して講義を行っている。その結果を踏まえ、本書が執筆された。

内容は、それほど目新しいものはない。強いて言えば、「自主開発率」(=ある分野での自社保有特許数/全特許数)や、「多角化度」(=各事業分野のR&D,売上のエントロピー)という数値で事業戦略の分析をしようと試みているあたりだろう。このような定量分析が「理系のための」と呼ぶ所以だろうか。

中版カメラのメーカのマミヤがカメラ事業を譲渡する。

米国の入出国管理に使うRFIDタグの読み取り可能距離をめぐる議論があったとcnetが報じた。

読み取り可能な範囲が数インチであれば、プライバシーへの懸念は緩和される。しかしこれが30フィートにおよぶとなれば、道端やショッピングモールにひそかに設置されたセンサーや、あるいは通りすがりの人の身元をID番号を使って特定しようとする犯罪者の手によって、RFIDタグが読み取られることも理論上はあり得る。

会議の参加者からは、読み取り範囲が数インチに限られたタグを使ってはどうかとの意見も出されたが、これに対してWilliams氏は、遠くからでも読み取り可能なRFID身分証明カード導入の妥当性を強調した。同氏は、国境警備隊が読み取り範囲の狭いカードの採用に反対していると述べ、その理由を「現場の係官は、人々がカードを紛失する恐れがあることや、車の窓からカードを提出させると手間がかかる点を懸念している」と説明した。「国境通過プロセスをスピードアップするという任務の目的を、それでは果たせないと係官たちは考えている」とWilliams氏は語った。

日本では、30フィード以上の距離を無線伝送しているシステムがある。ETCがそうだ。ETCの利用状況を見れば、その人がどこに行ったかは一目瞭然となる。セキュリティが無いとも言えなくはないが、利便性を優先させた。

グロービスのMBAシリーズの一冊。事業に役立つ為に特化したアカウンティング論であり、経理部門だけではなく、企画やマーケティングを行う人が最低理解する必要がある内容を記載している。他のMBAシリーズと同様にちょっと高め(2800円)だが、財務系のエッセンスを俯瞰できる良書だと思う。

「デリバティブ裏口入門」との副題がついた本。題も「文系人間のための」とあるが、理系でも金融工学を理解できる人は少ないだろう。本書は大学等で金融工学を専攻した以外の人すべてに向けての本だと思う。

本書は、最初に「はまちデリバティブ」という身近な話題からデリバティブの本質に触れ、第一部でスワップ、ボラティリティ、オプションについて述べる。
第二部は「マーケット編」として、株価のミクロ構成要件がトレーダーの心理状況に大きく依存することなど、理論と現実の乖離について述べる。

GMOが証券会社を立ち上げ、そのAPIを公開するそうだ(cnet記事)。
grooveさんがcnet読者ブログ「More Interactive E-Commerce ECサイト、ネットショップの標準規格を考える」で書かれているように、
APIを公開することで、証券サイトの売買画面にこだわらず、独自の売買画面や、売買ツールを制作することが可能となるそうです。
すでに公開されている Google、Yahoo!、Amazon、はてな などのAPIと組み合わせたマッシュアップツールも多く登場してくるに違いない。
という期待はある。

米国のISPに対し、顧客の行動の記録データ保持が義務付けられようとしている(cnetの記事から)。

ISPに対するデータの保持が義務付けられれば、警察は、ユーザーが送受信した電子メールの内容、閲覧したウェブサイトの履歴、チャットルームでの会話内容といった、通常は数カ月後には廃棄される記録の入手が可能になる。

「通常は数ヵ月後には廃棄される」ということは、現状では「電子メールの内容、閲覧したウェブサイトの履歴、チャットルームでの会話内容」が数ヶ月間にわたって保持されているこということか。なんと! せいぜい、接続日時と接続場所程度かと思った。既にこれらのデータ合法的に、かつ合意を得て取得されているのであれば、保管期間が無制限になってもたいした問題にならないだろう。

カタカナ言葉を禁止し、また日本語でも意味があいまいな語句は明確にすることにより、経営とは何かを述べた本。

本書の内容を独断と偏見で抜粋。

少し前に、DocomoがDCMXというクレジット機能を提供することを発表した。クレジットは支払いに使うだけであるが、KDDIは、支払いだけではなく預け入れも可能とすべく、三菱東京UFJと共同で銀行を設立するらしい(ソース:Yahoo!ニュース。すぐにリンク切れになるかもしれません)。

サイドフィードから、RSSフィードの未読管理をメールベースで行う「あとで読む」サービスをリリースした。
同様のことは、Operaブラウザでは実現できていたが、ユーザインタフェースを誰でも使えるメールベースにしたことに意味があるのだろう。

アイデアは良い、でも普及しない(=ビジネスにならない)場合には、誰でも使っている環境で実現させればよいのかもしれない。

ネットマイルが、自社のポイントシステムのAPIを解放すると、cnetが報じた。ネットマイルのニュースリリースはこちら

米国では、HD(高画質)映像のネット配信は時期尚早だそうだ(cnetの記事より)。

「HDファイルは容量が大きすぎて、典型的な米国のブロードバンド回線経由では、簡単にストリーミング配信したりダウンロードさせることができない」と Jupiter ResearchのJoe Laszlo氏(ブロードバンド担当シニアアナリスト)は言う。「われわれが使っている1.5Mバイトの回線は、音楽用には十分で、また低画質の動画にも耐えられる。しかしHDビデオについてはかなり厳しい・・・HDコンテンツがさほど多く出回ることはないと思う」(Laszlo氏)

"Growing a Business"が原題。表紙の絵にもあるように、ビジネス(事業)の種を植えて(ゼロから立ち上げて)、育てる時の心構えを述べている。
著者が実際に立ち上げた会社(スミス&ホーケン)の実例をちりばめ、非常に判りやすく、かつ読みやすい本になっている。
本書を知ったきっかけは、OutLogicでの書評だったと思う。いつもながらすばらしい本の紹介に感謝しています。また、既に読了されたshibaさんが、要点をご自身のblogにまとめられています。

ITmediaの記事より。

ルネサスとドコモが携帯向けチップセットを共同開発するという記事が3月にITmediaに掲載されていた。このプラットフォームは、富士通、三菱、シャープが採用する。そのため、ドコモに見放された(?)残りのドコモファミリーであるNECと松下は、TIと提携したのだろうか?
ルネサス(半導体)とドコモ(ミドルウェア)の提携は補完関係になるが、NECと松下とTIではどのような組み方になるのだろうか?NECが半導体から手を引き、ソフト系に特化するのだろうか?

総合電気メーカとして垂直統合モデルを推進してきた企業が、それを維持できなくなるとすると、半導体ラインなどの過去の強みが足かせになってしまうこともあるのだろう。もちろん、携帯電話ではない他の製品に転用をすると思うが、大資本での事業は、その軌道修正も大変な労力がかかるのかもしれない。

著者が2001年7月から翌年の5月まで、雑誌「SAPIO」に連載した記事を再編集したもの。2002年7月出版。「中国シフト」というタイトルだが、中国に限らず日本企業の課題と、解決のための仮説を述べている。以下、本書から気づいたことを抜粋。

著者は、富士通の人事部に勤務した後に退社し、今は人事コンサルタントをされているようだ。こちら(http://www.doblog.com/weblog/myblog/17090)が著者のブログ。本書については、ご自身がこのエントリで書かれている。

既報の通りVodafone(日本)の買収で、ソフトバンクは固定網と携帯網、そしてコンテンツポータルを持つ。FMCならぬFMCC(Fixed Mobile Contents Convergence)を行おうとしている。

Yahoo!ニュースによると、イギリスでは、Virginが17億ドルでCATVを獲得する(実際には、CATVを持つNTLがVirgin mobileを買収し、Virgin会長がNTLの代表権を獲得する)。固定網と携帯網、音楽コンテンツそして旅行を持つ企業群が誕生する。

「何か」がしたいから電話やメール、ネットアクセスをする訳であって、その目的が通信(コミュニケーション)であればFMCは目的達成のための利便性を向上させる手段として有効だろう。
だが、買い物をしたり、旅行に行ったり、音楽を聴いたりしたい時もある(単なるコミュニケーションの欲求よりも多いと思う)。そのため、ショッピングなどのコンテンツを持っている企業がコミュニケーションの手段を獲得するために通信会社のサービスを取り込むことが多くなるのではないか。一部ではMVNOという形で始まりつつあるが、課金システムや顧客情報の取り込みなどを考えると、一歩進んで「買ってしまえ」という動きが強まると思う。

ドコモがケータイ決済用のクレジットカードを立ち上げる(cnetの記事から)。今までもNTTグループでカードは発行していたが、今回は小額決済向けに与信額を1万円に制限する一方で審査なしとするメニューを作った。iモードの課金と同様のシステムだ。

iモードでサイト閲覧料のビジネスを行い、おさいふけータイでプリペイドの事業を他社と提携して立ち上げた。これら2つの「練習」を踏まえ、本命のポストペイ(後払い)を自社だけで構築した。現状では、「決済」は携帯端末の用途の1つでしかない、すなわち垂直統合された用途のうちの1つである。しかし、近いうちにそれが必須となる世界、すなわち、水平方向での独占を実現している世界を作ろうとしているのだろう。今後は更なる手数料ビジネスを目指して、「ドコモ銀行」を作るのだろうか。

RSAセキュリティが、フィッシング詐欺を防ぐための新たな方法を実行している(cnetの記事から)。

 「その技術は希釈法(dilution)と呼ばれ、われわれは偽の資格情報のリストを生成し、問題のウェブサイトに偽のユーザ名やパスワード、クレジットカード番号などを供給するのである。詐欺犯は300個の資格情報のうち30個程の本当の情報を入手できるかもしれない。われわれはそのような不正な企みを無駄に終わらせ、そして詐欺犯たちにとって危険度の高いものにするつもりだ」

旭硝子の副社長だった著者。現在は並木事務所を開設している。

本書では社長の免許制を論じているわけではなく、日本の会社が、機能集団ではなく人間集団で運営されており、ノン・プロフェッショナルな経営であることを指摘している。

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