Is It Always Right To Be Right?が原題。「自分が(仮に間違っている、とうすうす感じていたとしても)正しいと主張し、相手を論破するのがよいのだろうか?自分の主張と相手の主張を認め合い、新たな発見とより良い主張に昇華させていくほうがよいのではないか?」と主張する。
Part1,2に分かれており、Part1は1ページに2,3行+挿絵、という構成で、「自分至上主義者」ばかりの企業が崩壊し、そして「自分の誤りや相手の意義も認める」ことにより、従来以上のものを手にいれられると説く。
Part2は、Part1を踏まえてのまとめ(tips)。たとえば、
- 互いの意見を話し合うときに役立つ言葉
- われわれはどちらも・・・を求めているんじゃないかな
- われわれがともに達成したいと思っている成果を、明らかにしてみよう
- この件について、だれか大きなヒントをくれる人はいないかしら
- どういう条件が整ったら、私たちがやろうとしていることに力を貸していただけますか
- 僕らは、Xという点では意気投合しているけど、Yという点ではちょっと違うね
- 異なる意見を持つ人と話し合うときの、基本的な姿勢
- 考えを伝え、説得する
- 耳を傾け、深く知る
- 探求し、新しいものを考え出し、話し合い、歩み寄る
- 言い争いの第三者になった場合
- 両者の話を、心を込めて聞く
- どの点で意見が一致し、どの点では違っているのかについて、当事者が認識できる手助けをする。
- あらゆる機会を捉えて、両者の姿勢や努力や進歩を褒める
- 適当に中断し、休憩を提案する
- 最後に、達成された成果と次のステップをまとめる
- 優雅に意見を変えるテクニック
- 議論をやめて休息をとり、頭を整理する
- 両者の考えを見直す。相手の考え方と、それがよいとされる理由を、できるだけ明確に言葉で表す。評価するのではなく、正確に理解する
- 自分や相手がなぜその考えにこだわるのか、考えてみる。たとえば、周囲からどのような期待をされているのか。
ステレオタイプかもしれないが、米国らしい本だ、というのが最初の感想。「ペンギンの国のクジャク」も本書の著者の作品であり、「絵交じりの平易な記述をつかって、考え方の根本の部分を指摘する」というのは著者の得意パターンであるのだろう。
正しければ、それでいいの?―争いや対立をうまくおさめる魔法の言葉
ウォレン・H. シュミット B.J. ギャラガー Warren H. Schmidt
ダイヤモンド社 2002-06
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