原題は"Translating strategy into action"。ただ、「実行」のためのtipsはあまり無く、「戦略」をビジョンに変え、戦術に落とし込むまでの方法に大部分のページを割いている。
色々なフレームワーク(枠組み)が出てくるのは、参考になった。
以下に例示する。
- 戦略を構成する要素
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1.環境;業界トレンド、顧客、規制、競合、など
2.戦略的方向性;想定しているビジネスチャンス、対象セグメント(市場、地域、製品、事業分野)、自社の特長
3.ビジネスモデル;収益計画、顧客提供価値、対象顧客、4P、提携関係、KPI(Key performance indicator)
4.組織の能力;コアコンピタンスの方向性、組織構造 - ハンブリックとフレデリクソンの戦略モデル
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1.活動領域;どこで活動するか
2.手段;どうやって活動するか
3.差別化要因;どうやって競合他社に勝つか
4.段階化;スピードと順序
5.経済論理;どうやって利益を出すか - バランスド・スコア・カード(byロバート・キャプラン、デービッド・ノートン)
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組織の効率を測定するための枠組み。以下の4つ。
1.財務
2.業務プロセス
3.人材と変革
4.顧客。 - ビジョンと戦略に必要な項目(BSCを改良した)
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1.顧客:どんな製品を提供するか、どんな価値があるか、顧客満足度はどの程度か、顧客とどのような関係か
2.業務:どんな業務プロセスにしたいか、どんなインフラが必要か、リスクはどう管理するか、業務効率はどうやって改善するか
3.業績:財務面ではどのような成果を達成するか、市場でどのような地位を築くか、
4.組織:どんなパートナーシップを築くか、意思決定はどうやって行うか - プランの優劣基準
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1.事業に対する価値:リターンの程度、ビジョンへの貢献度、戦略合致度
2.実行の難易度:過去の経験の活用度合い、コスト、成功とリスクの確率、巻き込む規模
全部で140ページほどの本。軽く読むのに良い分量だ。だが、1400円という値段は、ちょっといただけない。前も触れたかもしれないが、Amazon.co.jpで送料が無料になる「1500円」というボーダーラインは結構重要だと思う。
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