ブルー・オーシャン戦略 その1
各所で話題の「ブルー・オーシャン戦略」。まだ半分程度しか読んでいないが、簡単にまとめる。尚、筆者のバイアスがかかっているため、一般的な要約ではない点に留意いただきたい。
【本書が言いたいこと(4章まで)】
- ブルー・オーシャン戦略の醍醐味とは、「よいセグメンテーション(分類)の軸を見つければ一人勝ちできる」ということ。
従来の軸での製品を分類したり顧客の要望を分類すると、他社との競争とならざるを得ない。「誰も発見していない」かつ「顧客の潜在的*1)欲求」に合致する軸で顧客及び製品を分類して、分類結果に空白の土地があれば、それが「ブルー・オーシャン」である。
旧来の顧客セグメンテーションや製品ポジショニングマップは2軸でプロットするのが多かったが、多軸でプロットしたのが「戦略キャンバス」とも言える。
*1)顕在欲求であれば、既に価値提供者がいるはず。
- 代替産業に学ぶ
- 業界内のほかの戦略グループから学ぶ
- 買い手グループに目を向ける
- 補完財や補完サービスを見渡す
- 機能志向と感性志向を切り替える
- 将来を見通す
- 戦略キャンバス:多次元でのセグメンテーション、ポジショニングマップ。
- アクションマトリクス :(従来に比べて)減らす、取り除く、増やす、付け加える4つのアクションを列挙した表。
【感想】
- 「競争を避けるというのは、最上の戦略である」という主張は、特に著者オリジナルではない。但し、そのためのツールを具体的に提示し、実行に際してのtipsまで示したところに本書の新鮮さがあると思う。
- 各ツールの詳細を見ると、すべてが完全に著者のオリジナルではないものの、一箇所に集めた点では評価できる。戦略キャンバスは、縦と横と軸が反対だが、マッキンゼー流の多軸のポジショニングマップと良く似ている。また、アクションマトリクスは、オズボーンのリストから派生しているようにも思える。
(参考)オズボーンのリストが引用された文献として、コトラーのマーケティング思考法に触れたが、再度同書を読み返してみようと思う。
- 本書の実例に出てくる当事者が、そのときどのような発想をしたのかが、知りたい。著者は、実例を戦略キャンバスなどのツールに当てはめて説明していますが、実際の当事者がどのようにしてその軸を見つけたのか、それが知りたい(多分、最終顧客の声なき声を聞きながら、「閃いた」のかもしれない)。
コメントする