日本のブルーオーシャン戦略 その3

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前のエントリに引き続き、ブルーオーシャン戦略に必要となるツール(考え方、手法)概要を俯瞰する。主に日本のブルーオーシャン戦略の図表を引用している。

バリューイノベーションでの特徴となる考え方は、以下の3つ。

  1. フォーアクションフレームワークで、価値を高めながらコストを低減させる。。
     Q1.除去(Eliminate):業界常識である製品・サービスから取り除くものは何か?
    Q2.減少(Reduce):業界標準に比べ、減らすものは何か?
     Q3.増加(Raise):業界標準に比べ、大胆に増やすものは何か?
     Q4,創造(Create):業界に無かった新たに創造すべきものは何か?
  2. 6つのパスで市場の境界を引きなおす。
     
    • パス1:オルタナティブな産業。 買い手視点での代替価値を考える。形態が異なるが機能が同じ「代替品」より差異度が高く、顧客の価値を満足させるもの。例:レストランと映画館(機能は違うが、いずれもデートスポット)
       
    • パス2:戦略グループ。業界内の他の戦略グループに学ぶ。
       
    • パス3:購買者グループ。購買者は一様ではなく、複数の段階に分かれる(chain of buyers)。購買担当者・使用者・経理担当者など。また一社でとどまらない。
       
    • パス4:併用される補完製品やサービスを見渡す。
       
    • パス5:機能や感性の方向性を変える。感性産業だった理容室を、機能産業に変えたQBハウスなど。時計をファッションに変えたSwatchなど。
       
    • パス6:事業にインパクトを与え、かつある程度予測可能な「将来」を見通す。

  3. ノンカスタマーの3つのグループに着目する。
     1. Soon to be. 今は使っているかもしれないが、良いものがあれば移行する。
     2. Refusing.比較検討の結果、積極的に購買しないことを決めたグループ。
     3. Unexplored.検討もしたことが無いグループ。
    可能な限り、3種のグループの共通項を見つける。


他にも有効なツールがある。

  • バイヤーエクスペリエンスサイクル
     「購入、デリバリー、使用、併用、メンテナンス、廃棄」の6つのバリューチェーンにおいて、各々「買い手の生産性、シンプルさ、利便性、低リスク、楽しさや好ましいイメージ、環境への優しさ」という6つの価値が提供できているか? 6x6の36マスに対して、どこに注力しているか?また、それは顧客の意図と合致しているか?
  • プライス・コリドー・オブ・ザ・マス
    オルタナティブな産業を含め、同一価値を持つ製品・サービスにおいてマス顧客が集中する価格帯を発見する。その中で価格を設定する。

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このページは、thikが2009年5月20日 23:45に書いたブログ記事です。

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