2005年12月アーカイブ

既に年の瀬。2005年に書いた記事数は260強でした。いつも読んでいただいている方(いるのでしょうか?)、たまたま迷い込んできた方、皆様に感謝しております。ありがとうございました。とてもお世話になりました。

仕事に限らず、目標を実現するための「道具(ツール)」を挙げた本。まず目標の「実現に必要となる「つぼ」を10個列挙し(これを「道具箱」と呼んでいる)、更にそれぞれのコツを実現するための道具を10程度列挙している。
ロジックツリーやPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)などのフレームワークから、エレベータートークやポストイットの使い方などのコツまでを網羅している。たぶん、著者が普段心がけていることを盛り込んだ本だと思うが、さらっと読んでしまうと消化不良になる。適宜、演習などがあると良い。また、読者は自ら「この場面ならこれは使えるな」と考えて読むと良いだろう。

アレックスシリーズ三部作の最後(原作では2番目に発表された)。取締役候補になれなかったアレックスなので、もう駆け出しマネジャーではないだろう。
モチベーションを高めるために何をすべきかを、物語仕立てで書いてある。章ごとにまとめや演習があり、理論から理解する人はこの部分だけ読んでもよいだろう。

Microsoftが、MSNBCから撤退する。一方、msnbc.comは手放さない。単なる「放送」(「送りっ放し」と書く)から手を引いて、同じニュースサイトでも双方向の使い方が見えてきているネットに特化するのだろう。

ハードディスクの大手であるSeagateが、Maxtorを買収する(Yahoo!のニュース)。2002のデータ(PDF)によると、Seagate,Maxtor,Quantum(Maxtorに買収された)の合計で50%超となり、シェアが過半数を超える。2番手はWestern Digitalか、IBMと日立の合弁のHSGTか。いずれにしろ、新生Seagateの1/2にも満たない。

原題はThink inside the box.
「資本主義下での経営の原則は、従来から変わらないはずである。ドットコムバブル等があったが、それらは原則をはずれていたために生じた物である。再度、基本に立ち返ろう」と言う主旨の本。序盤で、ゲイリーハメルの「リーディング・ザ・レボリューション」をこき下ろしたり(この本、また読みたいです)など、著者は「現代の」経営(ニューエコノミーとも言う)に懐疑的である。

検索キーワードにトラックバックを掛ける機能がYahoo!商品検索に追加された。

バイクのカワサキの米国現地法人を立ち上げ、BMWに法人を立ち上げ、DEC日本法人を再建した浜脇氏。
同氏の仕事の自叙伝をうまく章立てにし、エッセンスを節のタイトルにした。さらっと読め、読後も目次をみるだけで中身とそのエッセンスがすぐにわかる構成となっているのは面白い

世界に比べて標準化が遅れているといわれている日本でも、Symbian OSを使用した機種が20機種を超えたという記事があった(日経BPのニュースより)。また、世界で見ると、Symbian OSのシェアは半数にも達する(ちょっと古いWiredのデータから)。

原題はLeading quietly。ことを荒立てずに進めていくようなイメージである。誤解を恐れずに言うと、日本的な、関係者を丸く収めながら仕事を進めていくリーダーを指している

Googleの検索結果の適切さは、誰もが認めるところである。Googleは、それを利用して広告を事業化した。そして、ユーザの利便性を高め、広告の掲載場所の増加や検索者の履歴取得への布石として、「Googleモバイル検索メール」を始めた。

以下、cnetに掲載された記事から。

ある計画の資料を見て、感じたこと。
企画を進めるためには、

  • 判らないことを「判らない」と認識して、「判るためには何をしたら良いか」を明示する。
  • 判らない中で判断をする
が必要だと再確認した。判らないことを無理やり白黒つけようとするから論理が破綻するのであって、白黒つけるためのアクションが破綻していない(納得感がある)のであればOKだと痛感した。

特許は、発明の考案者にのみ権利行使の許可を与える。すなわち、その発明については、実施権を独占できる。
一方、不当廉売など、一般的に妥当と考えられない方法で市場を独占することは、独占禁止法で禁止されている。

「ヤフー、「del.icio.us」を買収--ウェブ検索は「人力対アルゴリズム」の勝負へ」というcnetの記事。

Yahooは、(略)、Bill Gatesも指摘したメディア企業へのシフトという戦略に加え、旧Inktomiなどの資産を利用したアルゴリズム検索のほか、タグという第3の力をさらに利用していくことになる。

「人力『対』アルゴリズム」という表現が気になる。アルゴリズム(機械)での検索とは別にブックマークを導入しようとしているのではなく、del.icio.usのブックマークをGoogleのPagerank相当に使うのではないか。
「沢山の人からリンクされるページに価値がある」というのがPagerankの概念であり、GoogleはPagerankの妥当性によって他を引き離した。Yahoo!は、「沢山の人がブックマークしているページに価値がある」という新たなランキングの概念を自社のYahoo!SearchTechnologyに搭載するのだろう。

本業を持ちながら、副業で稼ぐ方法について、著者の経験を元に記した本。

気づいた点を箇条書きにする。

  • 面白い、興味のあることを見つけて、「どうやったらお金になるか」を常に考える。

原題は"Geeks and Geezers". 35歳以下のリーダーをGeeksとして、70歳以上のリーダーをGeezerとして取り上げ、各世代の10人を超えるリーダーにインタビューを行ってリーダーの本質に迫る。

左脳で課題を論理的に分割すること、右脳で創造的な解決策を立案すること、を
結合させて仮説を作る。
そして、仮説を事実で裏付けながら(または事実に裏切られながら)検証を行う手順を踏む。あわせて、さまざまなフレームワークも記載している。

Google Currency

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したらば元社長日記「最近のgoogleの動向のまとめ」を読んで、「ああ、Googleは、広告モデルを突き詰めようとしているんだな」と改めて納得。で、肝心の広告のモデルはAdwordsとAdsenseに分かれていて、広告出稿側であるAdwordsから収入を得る仕組みだ。そして、広告場所を提供する側はAdsenseで「場所代」を支払っている。

cnetの記事によると、マイクロソフトが、Shared Computer Toolkit(SCT)を無償で発売する。

これまで適切な管理ツールがなかったため、「サードバーティーによる有償ツールを利用するケースが多かった」と衛藤氏。そこでマイクロソフトでは、無償でWindows XPベースの共有コンピュータを管理できるツールとしてSCTを開発した。

CEOになりたいと考えた米国の高校生が、本当のCEOに答えを求める手紙を書いた。本書は、その返事を元にCEOが持つべき7つの資質をまとめたものである。原題は、WISDOM FOR A YOUNG CEO.
以下、序文より。


殆どのCEOが、自分で返事を書いてくれた。そして、それらの返事は誠実で、心がこもっていて、具体的で、そしてとても意外な内容だった!(略)CEOになるための秘密の資質など存在しないということに加えて、必要条件も存在しないということも、知ることができた。僕の手紙に答えてくれた人たち、毎日、新聞で名前を見かけるような男性や女性も、最初はただの大きな夢を抱いた子供だったのだ。彼らの多くは、特に学業優秀ではなかった(読書欲は旺盛だったようだが)。それに殆どの人が,恵まれた家庭の出身というわけでもない。そして彼らのすべてが、大きな障害に直面し,そして自分なりの方法で乗り越え、更に大きな偉業を達成してきた。
 でも何より印象に残ったのは、CEOたちがみな同じアドバイスをくれたことだった。自分の好きなことを見つけなさい。努力しなさい。他人を尊重しなさい。失敗を恐れるな。威厳を保ちなさい。夢を追い求めなさい・・・。

来るべきユビキタス社会における新しい働き方の提案

ビジネス機械・情報システム産業協会の次世代オフィスシナリオ委員会がまとめた本。同協会は、複写機メーカを中心に構成されている。

本書では、まず次世代オフィス(働き方)シナリオを考える必要性を説明し、その後次世代の働き方のキーワードを提言している

セブンイレブンで、独自方式のプリペイドカードを導入する。07年春からサービスを行い、初年度1000万枚の発行を目指すらしい。

セブンイレブンといえば、コンビニ各社が銀行と提携しながらATMを導入したのを横目で見つつ、最後に自社で銀行を作り、参入した。その際は、「相互接続性」に徹底的に拘った。多数の他社カードでの支払いを可能にしたのだ。一種のオープンフラットフォームと呼んで良いだろう。「セブンイレブンに行けば、どんなカードでも、いつでもお金を引き出せる」ということを実現している。
オープン戦略を取ることにより、後発で、かつ最大のリスクを抱えたにもかかわらず、セブン銀行は勝利した。

日経によると、NECがskypeを標準搭載する(来年夏から、家庭用PC)。NECはPCの拡販だけではなく、サポート時にも利用するつもりだ。現在はカスタマーサポート(フリーダイヤルだろう)に電話すると、NECが電話料金を払う。これをSkypeにすることにより、コスト削減をしようとするのか。だが、Skypeがきちんと動く環境でカスタマーサポートが必要な状況はどのような場合だろう?少なくとも、PCが立ち上がらない、とか、ネットにつなげない、等の場合はSkypeが使えない。

また、NECへの標準搭載に際して、どちらが金を払ったのだろう? NECか、Skypeか?

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