ベンチャー企業が事業を成功させる為には、本当の市場ニーズを発見し、それを満たす必要がある。そのためには、まずは本当のニーズを発見する事から始まる。これには、以下の2つの質問が役立つ。
- 他のどんな製品やサービスも解決していないような、未解決の課題を抱えているか?
- 顧客の課題を解決する為に、既存の製品やサービスよりも著しく優れた解決方法があるか?
次に、発見した本当のニーズを満たす製品・サービスを作る必要がある。それが実現できなければ、そのビジネスチャンスでは成功しない。ニーズを満たす製品やサービスを作る為には、顧客の嗜好を知る必要がある。しかし、潜在ニーズであればあるほど、通常の市場調査手法(アンケート、インタビュー)では知ることが困難である。そのため、顧客との深いかかわりから生じる、直感や想像に頼る必要がある。しかし、このような潜在ニーズが適用できる市場は、ベンチャー企業にとって最高のビジネスチャンスである。なぜなら、それら市場では、既存企業の優位性(製品及び市場調査手法)が及ばないからである。
ニーズは、絶対に必要なもの、あると良いもの、不必要なものに分別し、優先度をつけて実現解を考える。この際、優先度はセグメントにより異なることがあることに留意する必要がある。
満たすべきニーズが決定できたら、それを競合より優れた製品・サービスとして実現する。そのために、自分のアイデアを客観的に判断し、また、競合の見えにくい動きを推定する必要がる。これには、人脈から競合の情報を聞き出すことが有用だ。
最後に、優れた製品を顧客に届けるためにはマーケティングと販売のプロセスを理解することが重要となる。これには対面販売は重要となる。ややもすると、拡販のために広告やブランド構築に走り勝ちだが、先ずは自分で販売することにより、新規価値を実現する新商品の売り方を理解する必要がある。
そのためには、まずは展示会などで潜在顧客の興味を引き、必要機能を特定する。具体商談では購買の阻害要因を技術的及び販売戦略的に解決し、取引をまとめる(クロージングする)ことが必要となる。この際、 購買の意思決定者に注意する必要がある。
事業として成立する為には、適切な価格を設定する必要がある。原価を上回る価格設定をし、かつ収益逓増ビジネスの場合には初期価格は安価に押さえる必要がある。
余談だが、4章からは、チェックリストのチェックボックスが無いが、なぜだろう?
プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造 スコット・A・シェーン スカイライト コンサルティング 関連商品 ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 ベンチャー企業 戦略と競争分析―ビジネスの競争分析方法とテクニック ステップアップ式MBA経営戦略入門 企業戦略白書IV~日本企業の戦略分析:2004 by G-Tools |
コメントする