チームが絶対うまくいく法

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コラボレーションによる問題解決には、以下の5つが必要である。


  1. 適切な利害関係者を関与させる。

    利害関係者は、以下の通り。

    1. 意思決定に正式な権限を持つ人
    2. 決定を阻止する力を持つ人
    3. その決定で影響を受ける人
    4. 関連する情報や専門知識を持つ人

    このような人を、適切な度合い(コア、タスクフォース、レビューア、認知活動)で関与させる。
  2. 段階ごとにコンセンサスを築く。

    段階の例としては、1.認知、2.定義、3.分析、4.解決策リストの作成、5.評価、6.意思決定
    がある。 各ステップで合意をとりつけ、紛糾したら1ステップ前に戻る(最初に戻らない)。また、公式な組織と非公式なコラボレーションを使い分けることも有用。
  3. プロセスマップを作る。

    時間分配をした議事内容(アジェンダ)を作り、全員に理解させる。会議室に貼ってもよい。また、今の議論がどのプロセスなのかを明確にする。プロセスには以下がある。

    • プロセスを設計している(アジェンダを検討している)
    • 問題を抽出している
    • ビジョン(有るべき姿)を創出している
    • 解決しようとしている(行動案の抽出、案の決定)
    • 実行している

    (斜字は、事前/事後のプロセス)
  4. プロセスのファシリテーターを任命する

    ファシリテーターはプロセスに責任を持つ。内容については中立な立場をとるべき。そのため、当事者以外を選定することもあり(例:経理部の課題解決のために、人事部からファシリテーターを選定するなど)
  5. 会議メモを活用する

    参加メンバ間で共通化された会議メモにより、会議の手戻りや認識の違いを防ぎ、新たなアイデアの創出等が進む。



題を見たときには「軽そうな本」と思ったが、中身は充実。創発的な仕事をするためのエッセンスを凝縮している。ファシリテーションの話あり、会議の進め方の話もあり、色々なところで読んだ本をコンパクトにまとめた感じ。おすすめです。でも、ちょっと読みにくいと感じたのはなぜだろう?活字や段落の取り方などの問題かな。

でも、原題が「How To Make Collaboration Work」という本を訳すと、どうして「チームが絶対うまくいく法」になるのだろう?素直に原題通りにしてもらった方が、僕はいいと思う。和書の題では、本当にこの本の内容を届けたい人が、手を取らないんじゃないかな。


チームが絶対うまくいく法
デイヴィッド・ストラウス 斎藤 聖美



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このページは、thikが2004年12月 4日 22:00に書いたブログ記事です。

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