イノベーションへの解 10章 新成長の創出における上級役員の役割。9章は、こちら。
上級役員には、以下の役割がある。
- 破壊的成長事業と主流事業に、資源を柔軟に割り当てる。
- 既存プロセスと破壊プロセスの「橋渡し」をする。
- 既存事業のプロセスから、保護をすると同時に、新しいプロセスを生み出させる。
- 既存プロセスと破壊プロセスの「橋渡し」をする。
- 継続的に破壊的成長事業を生み出す仕組み(「破壊的成長エンジン」)を作る
- 変化の徴候を見わける方法を教える
上級役員は、通常は「大きな」案件しか判断をしない。小さい案件は中間管理職が判断をしている。社内には、そのような判断に最適化したプロセスができている。
しかし、破壊的事業の判断基準は上級役員自ら行う必要がある。なぜなら、従来のプロセスでは破壊的事業を判断できないからである。「組織は自らを破壊できない」ため、従来の組織では破壊的事業について評価するのは適切ではない。
継続的に破壊的成長事業を生む為には、以下が必要である。
- 破壊的成長事業が必要になる前にはじめる
- 上級役員により、(既存の持続的事業のプロセスから適宜分離して)監督する。
- 専任チームを作り、破壊的事業にふさわしいプロセスを作らせる。
- チームメンバの訓練。営業・マーケティング・エンジニアリングメンバの訓練。これには、破壊的イノベーションと持続的イノベーションの違いとその見分け方などを理解し、応用させる。
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コーポレートベンチャーの考え方を説いている。正論過ぎて、特に意見はない。でも、著者も述べているように、従来のやり方からの隔離と、その結果生まれた新しいやり方を、従来のプロセスにフィードバックする必要がある。このさじ加減を間違えると、破壊型事業が持続的事業になってしまったり、モジュール型アーキテクチャへの以降時期を見誤ったりするのだろうな。
正直、10章は、余り真剣に読んでいない。上級役員になったら、考えようっと。
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