ランニングの本だが、本書を読んでも速く走れない。だが、自分がランニングをしていることに誇りを持てる本だと思う。
著者の大島幸夫さんは、東京夢舞いマラソンの発起人であり、毎日新聞の記者だった人だ。雑誌「ランナーズ」のコラムを加筆修正した内容で、以前は競技志向しかありえなかったランニングが、70年代から徐々に「市民ランナー」に浸透していったことが良くわかる。
AVRCinぐんまで大変お世話になっている山西先生がランニング学会の母体を作り出したことや、初めての市民ランナーのボストンマラソン参加のいきさつ、また群馬県安中市の「侍マラソン」の復活にかけた熱意など、身近なところに素晴らしい先輩がいることにとてもありがたく思い、また、自分もランニングしている一員としてとてもうれしく感じた。
ランニングのノウハウやテクニックは一切書いていないが、走ることの楽しさがとても伝わってくる本だ。また、明日も走ってみよう。
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