仕事2倍速 4つのルール

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Working at Warp Speedが原題。「仕事を2倍速でしましょう」というよりも、「仕事を2倍速にせざるを得なくなったときには、こんなルールを念頭においておくといいですよ」という本。「Warp Speed」はあまり良い意味に使っていないのが面白い。

本書は、「ワープスピード」に陥ってしまった5人のチームが著者のプログラムに参加してきた、という構成をとっている。そして、15分の簡単なゲームを通じて、ワープスピードの渦中にいる自分たちがどういう状態になるのかを眺め、その脱出方法を述べる。

以下、本書から。

ワープスピードで仕事をすると、ちょっとしたことが命取りになる。たとえば、

  • 多すぎる仕事量
  • まずい目標設定
  • 守れるはずのないスケジュール
  • コミュニケーションのすれ違い
  • お粗末なプランニング
  • 助けあいやサポートの不足
  • 責任のなすりあいと非難合戦
  • どこまでも膨らんでいく仕事
  • 相次ぐトラブル
  • 多すぎるミーティング

などである。
これらを対処するためには、
  • 一丸となる
  • 仕事に情熱を傾ける
  • 自分たちのペースを守る
  • 顧客とメンバーの双方を満足させる
が必要である。

* * * *
「簡単なゲーム」というのは本当に簡単で、かつ効果的だと思う。それは、メンバー(AからE)に以下の指示を行う。
プロジェクトゲーム:以下を15分で行う。5分毎に進捗をパーセント単位で報告する。

  1. 全員に、以下の指示を書いたメモを渡す。
    • Bとのみメモをやり取りすることを許可する、
    • 下に5つの記号を記してある、
    • これらの記号は誰にも見せてはいけない。

  2. Aのメモのみ、「本ゲームの目標は全員に共通した記号を見つけ出すこと」とある。

確かにこのルールだと極端に短い時間でかつ報告単位も頻繁なために答えを出すことが難しいのだと思う。だが、現実にうまくいかなくなったプロジェクトは、時間に追い詰められてコミュニケーションをとる余裕も無くなり、かつ頻繁な状況報告も必要とされるので同様な状況に追い込まれることも多い。そのような場面で「自分たちのペースを守る」というのは非常に難しいが、結局それが近道なのだろう。

仕事2倍速 4つのルール
仕事2倍速 4つのルールバリー フリッカー Barry Flicker 有賀 裕子


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このページは、thikが2006年5月 3日 00:54に書いたブログ記事です。

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