ボーダフォンの買収って、得?

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ボーダフォンの買収に、投資会社からも手が挙がったらしい(cnetの記事)。
ソフトバンクの当初の見積もりが1億円から2億円と言われていた。今回の投資会社の提案が1兆8000億円である。投資額の1兆8000億円を加入者数(1500万人)で割ると、12万円。一人当たり12万円のコストを払って顧客を囲い込んだ計算になる。さて、この資金をどのくらいで回収できるのだろうか?

オペレーションを上手に行い(ここが肝心)、No.1のドコモと同程度の利益が出る事業にしたとしよう。
ドコモの加入者は一人平均毎月7000円払い(ソース:IR資料(PDF)、営業利益率が約20%だから(2005年第3四半期のIR資料(pdf)から)、一人の加入者から、7000円×20%×12ヶ月=17000円が1年間に儲けられる額である。
ボーダフォンが今の顧客数のままだとしても、12万円÷17000円=約7年でペイする。もちろん、顧客数の増加や、顧客単価の増加に伴って、投資回収期間は短くなる。

直感的に7年では長いので(それ以前に、上のようないい加減な計算で兆円単位の投資は絶対にしないだろうが)、「既存のYahoo!やYahoo!BBとの相乗効果」等を計算に入れていると思う。ポータルサイト大手が携帯を手がけるとどうなるのか、あるいは業界では「固定と無線の融合」とか言われているものが本当に実現したときの効果はなんなのか、等楽しみである。

今回の買収はソフトバンクのほうに分があるように報道されているが(3/16現在)、万が一投資会社が買っても、ソフトバンクに再度買われてしまうような気もする。いや、Googleが実験台として手を出すかも。

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このページは、thikが2006年3月17日 01:14に書いたブログ記事です。

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