日本の携帯メーカの勝機は?

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ドコモが主導して、国産の携帯電話プラットフォームを2007年第二四半期までに開発する(cnetの記事より)。

日本独自のPDCおよびiモード規格との親和性が必要となったFOMA。通信方式自体は世界標準のW-CDMAではあるが、アプリケーションはかなり独自になっているらしい。そのため、ドコモは、従来からFOMA向けにソフトプラットフォームを提供していた(ITmediaの記事日経BPの記事(要ログイン)参照)。Linuxベース(MOAP(L))とSymbianベース(MOAP(S))があり、MOAP(L)がN901iC,N900iL,P901iで、MOAP(S)がF901iC,D901i,Motorola製FOMAで、それぞれ使われている(ITmediaの記事より)。

今回は、FOMA用ソフトウェアだけではなく、LSIなどのハードウェアも標準化し、かつ海外の携帯での標準規格であるGSMなどにも対応させた。現在でも、世界的に見て標準プラットフォームは存在する。たとえばQualcommや、エリクソンおよびモトローラの半導体部門が提供している。新規参入となるドコモは、どのように勝ち進む計画なのだろう?

勝ち進むストーリの一つとしては、「ワンストップで提供する」ことがあるだろう。チップと、その上のソフトウェアまで一括で提供することにより、携帯電話のメーカが採用しやすくなる。
また、「高性能なソフトウェアとして実績のあるプラットフォームである」こともメリットだろう。日本の携帯は、世界一高機能化をしている。世界の携帯が追随した際に、高機能な携帯を実現した実績のあるソフトウェアがバンドルされているプラットフォームならば、安心だろう。
世界の携帯の趨勢が、日本のように「何でも搭載している携帯電話」に向かうのであれば、今回の製品に勝ち目はあると思う。

ただし、2007年9月というのは少し遅いと思う。本日報じられたように、三洋とノキアがCDMA2000の分野で2006年度後半から合弁する。ここ1年のうちに、世界の携帯メーカの勢力図が変わってしまうのではないか、と思う。

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このページは、thikが2006年2月15日 01:11に書いたブログ記事です。

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