ローエンド型破壊の余地あり 携帯電話

| コメント(0) | トラックバック(0)

20から50代を対象とした携帯電話の調査を、通販のベルメゾンの関連会社「ベルメゾン生活スタイル研究所」が行ったことがITmediaに記載されていた。
調査結果によると、通話よりもメールの利用が圧倒的に多く(80%強)、料金、通話エリア、電池等の基本機能への要望が多いとのこと。また、セキュリティへの要望も多いのは、個人情報が集約されているためと、昨今の情報漏えいの報道の影響だと思う。

更に、別のITmediaの記事によると、業務用に長時間バッテリーの要望が多いらしい。


従来、キャリアは、顧客単価を引き上げるために新機能の搭載に注力してきた。また、携帯メーカも、キャリアの機能追加計画に従って新機種を発売してきた。ネットワーク・アプリケーション・端末が一体化した垂直統合型のモデルだったため、供給者の力が強く、一部の顧客の要望を超える機能を標準的に提供してきた。カメラ、着うたの前までは、要望を超えてしまった顧客は少数派だったのだろう(だから、老人・子供向けの単機能携帯が発売され、市場の拡大に寄与した)。だが、最近の携帯電話は、主力の顧客の要望すら超えつつあるということが今回の調査結果で判った。

来年の番号ポータビリティや、新規キャリアの参入により、ローエンド型の機能の提供と水平分業が加速される可能性がある。IP網をバックエンドとし、メール主体で通話はVoIPで行うキャリアがあるかもしれない。現在の巨人が、「イノベーションのジレンマ」に陥らないためにはどうするのか? Docomoがアイピーモバイルを買収することもありうるか。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://thik.jp/MT-5.2.8/mt-tb.cgi/663

コメントする

このブログ記事について

このページは、thikが2005年11月29日 00:25に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「企画力 田坂広志著」です。

次のブログ記事は「無料の携帯電話のモデルができないか?」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。