本書は2部構成。昨日は第一部からキーワードを抜き出したが、今日は第二部。
第二部は行動編。
- 目標は1個に。
- 賞金の無い目標設定は行わない。。が、組織として表彰すべきである。個人の評価は目標達成のボーナス(報い)とは切り離すべきである。
- 目標達成状況は、逐次全員で共有すべきである。それは自部門の目標だけではなく、全社の状況や目標達成状況も共有すべきである。なぜなら、個人の行動は、全社の目標の達成のためにあるのだから。
- 予算と目標は異なる。予算は上方および下方修正はNGであり、あくまでも未来を正確に予測するものだが、目標は「ありたい姿」を立て、それと現状のギャップを埋める作業を行うためのものである
MBO(Management by Objective)を用いて、目標(=ゴール)とKFS(Key Factor for success=オブジェクティブ)を管理し、そこに向かっていることを示すKPI(Key Performance Indicator)で日常管理をしている(はず)ため、著者の主張の大枠には納得した。だが、「賞金」という考え方と、それを個人の査定から切り離すという考え方は新鮮だった。本では、組織目標を個人目標まで細分化し、その達成度で人事考課している「大手銀行」の例を「それでいいのか」と指摘している。MBOが日本で破綻しつつあるのは、個人目標まで落とし込んでしまったのも理由の一つでは、と感じた。
第一部(目標編)はかなり得るところがあったが、第二部は、既知がかなりあった。ただし、著者も指摘しているように、目標設定とその細分化という「器」だけ導入し、その背景や使い方を誤っているかも、と感じた。
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